2021年3月30日 (火)

益田のひとづくり地域づくり益田20地区,中西

緩やかな変化の中で暮らしを楽しむ

益田20地区を巡る 中西地区編

今回の舞台は人口約1800人の田園や農園が広がる中西地区だ。
中西地区は、萩・石見空港へのアクセスもよく、市街地まで車で10分程度のとても利便性の良い地域だ。

そんな中西地区にお嫁さんお子さんと共に移住してきた鈴木智也さんが今回の話の主人公だ。

鈴木さんの生まれ育ちは静岡県。富士山の麓にある地域で育ったそうだ。
鈴木さんの住んでいた地域は子どもが多く、なんと小学校の全校児童数は1800人だったそう。中学校でも10クラスあるなど、ずっと子どもが多い地域で暮らしていたので、その点では子どもの少ない中西地区での暮らしは少し寂しいと語る。

そんな中西地区にIターンしたこれまでの物語をうかがった。

小さい頃から理系少年だった

鈴木さん 「子どもの頃近所に住んでいたお兄さんが天文学が好きで、よく望遠鏡で星を見せてもらいました。僕もその影響で星が好きになり、そこから理系の分野にのめり込んでいきました。」

大学卒業後は大阪の化学系の会社に就職し、5年間働くことになる。
しかし、5年間働く中で仕事へのモチベーションが下がってしまったそうで、思いきって勤めていた会社を退職し、東京にある生き物の専門学校に通うことを決心する。

鈴木さん 「大学のころは地下にある化石なんかを勉強する地学を専攻していましたが、やっぱり生き物も好きだったので、そこをちゃんと学んでみたいと思うようになりました。」

専門学校を卒業した後は、フリーランスで猛禽(もうきん)調査の仕事を始める鈴木さん。
しばらくフリーで仕事をしていたが、大先輩が働く会社に社員として入ることを薦めてもらい入社することになる。

撮影:鈴木智也さん

猛禽調査は全国を飛び回り、そこに生息する野鳥を調査し環境を調べる仕事だそう。その仕事を続ける中で、鈴木さんと同じく鳥が大好きだった現在の妻と出会い結婚することになる。間も無くして子どもができた鈴木さんであったが、その際に自分の今後の暮らしについて考えるようになる。

鈴木さん 「猛禽調査の仕事は東京を起点として、東北から九州までを飛び回る仕事だったので、1年のうち2/3が出張という生活でした。実際に妻が子どもを連れてスーパーに行った時に、子どもが『お父さんは次いつ帰ってくるの?』と言っていたそうで、流石にこのままじゃいけないと思いました。」

そうして、子育てを考えた時に、生き物の仕事からは一旦離れるかもしれないが、腰を据え暮らす場所を考えるようになり、Iターンする場所を色々考えたそうだ。色々な候補はあったが、ちょうどその頃鈴木さんが現在勤める益田市にある会社から声がかかった。

子育てを考えた末に見えた益田で生活

移住することを決心した鈴木さんにとっては、子育てをする環境がとても重要であった。猛禽調査の仕事をしている際に、益田を訪れたことがあり、その調査で益田の自然環境が良いということも知っていたので、益田で生活することを決めたそうだ。

鈴木さんは、最初から中西地区で生活していたわけではなく、当初は市街地の方の中古住宅を借りて生活してたが、家の老朽化も進んでいたので、次に住む家を探すようになる。そこで、不動産のホームページを見ている際に偶然中西地区の空き家が目に留まったそう。

鈴木さん 「家を探し始めてから半年くらいが経った時に、ホームページでたまたま見かけたその家が良いんじゃないかと感じました。まだ築25年と新しかったので、古民家っていうわけではないですが、その中古住宅を購入することを決めました。」

中西地区で暮らすことを決めた理由は、1つは通勤時間が短いこと、子どもの通学環境がいいこと、そして、生息している野鳥が多様であることが決め手だったそうだ。
中西地区は車であれば10分程度で市街地まで出ることができる好立地にある地域だ。さらに、中西地区は1つの地区の中に小学校も中学校もある教育的にも整った地域で、当時引越しの際は、鈴木さんのお子さんは小学生で、市街地の小学校に通っていたが、中西地区であれば転校したとしても、安心して子どもを学校に通わせられると感じたと話す。

鈴木さん 「関東で仕事をしているときは埼玉県に住んでいました。しかし、人が多い関東では、気軽に子どもだけで外に出すこともできません。僕が暮らしていた場所では学校の近くで不審者が出たり、声かけ事案なども多かったので、やはり子どもが安心して学校に通える環境が大切だと感じました。」

さらに、夫婦揃って野鳥観察が趣味だった鈴木さんは、益田には野鳥の多様性があるという話をしてくれた。数が少ない野鳥も益田には多く生息しているそうで、野鳥に好きとっては隠れた名所だそうだ。猛禽調査の仕事をやめた今でも、休日になれば、野鳥観察にたびたび足を運ぶそうだ。

「変化」のスピードについていける

中西地区に惹かれてIターンしてきた鈴木さんであったが、地域の住民との関係性をしっかりと築いていけるか不安もあったそうだ。

鈴木さん 「よくIターンした方が地域に馴染めず出ていってしまうということもあると思うんですが、そういう意味では、中西地区での生活はとても程よいと感じます。全く地域住民の方と関わらないわけではないし、かと言って過干渉でもないので、とてもちょうどいい距離感で暮らすことができています。程よい人の少なさが自分には合っているんだと思います。」

さらに、鈴木さんはある点において益田暮らしの魅力を感じていた。

鈴木さん 「関東に住んでいた頃は、情報や環境の変化がとても早く、ついていくことが大変で疲れてしまうこともありました。ただ、中西地区に移住してからは、その “変化” のスピードがとても緩やかなのでついていくことができます。もちろんこの地域も日々小さい変化はあります。ただ、環境も暮らしも大事なところは変わらない。それがいいんですよね。」

地域との関わるペースは自分で選択できる

鈴木さんは、週5日は益田市内の会社で働き、休日になると趣味の野鳥観察や購入した家に畑もあるので野菜作りなどもしているそう。さらに、鈴木さんはサーフィンも趣味だそうで、よく海にも遊びに行くそうだ。趣味がきっかけとなり、地域とつながるようになった。

鈴木さん 「サーファーの友達が地元の消防団に入っていて、気づいたら僕ももう消防団の名簿に名前がありました。それで、僕も消防団に入ることになったんですけど、消防団に入ってから地域の方々とつながることができるようになりました。それ以前は近所の方との交流しかありませんでしたが、つながりが一気に広がりましたね。消防団などに関わってわかったことは、中西地区は地域での集まりも多く、とても賑やかな地域でした。そういった集まりが多いからといって、決して全部に必ず参加しなければならないわけではなく、参加できるときに参加すればいいと言っていただけるので、地域と関わるペースも自分で選択できます。」

鈴木さんいわく、地域の方々とつながりたいと思うのであれば、消防団などの地域の団体や組織に1つ関わるだけで過ごしやすさが変わるという。移住してきた鈴木さんにとっては地域と関わるきっかけになったそうだ。

四季折々の野鳥で季節を感じながら、自分に合った “ちょうどいい” 距離感やペースで地域と関わる鈴木さん。
これから中西地区でどんな暮らしをして楽しんでいくのだろうか。
今後の物語に注目だ。

取材:一般社団法人 豊かな暮らしラボラトリー
文責:益田市人口拡大課

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