2023年4月13日 (木)

仕事,UIターン者サポート宣言企業益田のひとづくり

人の質が企業の質

ガソリンスタンド[以降SS(サービスステーション)]。それは車社会の地方において欠かせない存在。

近年、かつて主流であったフルサービスのSSは、コスト削減の流れから縮小し、セルフサービスのSSが多くなっています。

そんな中、1942年から益田のインフラを支え続ける益田石油株式会社はフルサービスにこだわり続けています。

今回は、熱い想いを持った益田石油株式会社取締役社長の吉山克典さんに、益田石油のこだわりについて語って頂きました。

SSは人の成長に特化できる高度な接客業

ー益田石油株式会社の事業について教えてください!ー

益田石油の事業はエネルギーを軸としたサービス業です。SS3か所と、LPガスや給湯設備、リフォームなどのホームエネルギー事業を行っています。
特にSSについて、私は「非常に高度な接客業」だと考えています。高級ホテルでも、フロントがいて、客室係がいて、シェフがいて、と分業でサービスを提供しています。でもSSでは、一人のスタッフがお客様を迎え入れ、ハイオクかレギュラーかを伺ってガソリンを注ぎ、窓を拭く。タイヤのすり減りなど車の状態で気になることがあればお客様に提案をするために知識が必要となるし、じゃあタイヤを交換してくださいということになればそのスタッフが交換するので技術も必要。そして気さくに話しかける馴染みのお客様もいれば、丁寧に対応すべき初めましてのお客様も当然いらっしゃるので、お客様それぞれに合わせたコミュニケーションも大切になってくる。SSのスタッフは短い接客時間の中で知識と技術、コミュニケーションなどの幅広い接客技術を一人一人がすべてカバーしているんです。でもお客様にとってそれは当たり前で、決して高度な技術として外に見えるわけではないのですが、クオリティを保ち、高め続けていきたいなと思っています。そしてスタッフにとっても、人としての成長につながる。この業種は、「人の成長に特化できる業種」だと考えています。

フルサービスだからこそ気づくこと

ー会社のこだわりはどんなところですか?-

うちはフルサービスを大切にしていますが、その理由は大きく3つあります。
1つ目は、人口の少ない地方である分、やはり人と人の関わりがより大事だということ。何を売るかよりも、誰が売るか、どこが売るかが大事なんです。
そして2つ目は安心安全を提供する責任があるので、そのために「人」が欠かせないということ。セルフサービスが増えたことによって何が変わったかというと、パンク、バッテリー上がりなどの様々な故障が増えているんです。うちは予防の商売なので、車の状態で気になることがあればお客様にご提案をさせていただくこともあるのですが、セルフSSだとそういうことをお客様とお話する機会はないです。人対人の関係があるフルサービスだからこそ、車の不調などお客様の命に関わることにも気づくことができます。
3つ目は、弊社のルールの中の1つに「お客様のことは絶対に”お客様”と言う」のがあります。またスタッフに対して、「会社のお金なんて1円もない、全部みんなで稼いだお金」という意識付けもしています。

「この業種はありえない」と思っている人と働きたい

ー益田石油ならではの働く人にとっての魅力はなんでしょうか?-

益田石油の経営理念は「人の質が企業の質」です。スタッフの「人としての成長」をとにかく重視しており、自分でも気づかなかった自分の成長に気づくことができると自負しています。
また、逆の立場で考え、想像しましょうということで、お互いの価値観を大切にすることを心がけています。どんなにムカついても、逆の立場に立ってみる。そうすると見えてくることがある。そのうちに、自然と人は成長しているんですね。チームでやるからこそ感じられる感動や達成感、成し遂げられることがある。スポーツでも芸術でも一緒だと思います。チーム力、人の力が必要不可欠だからこそ、「人の成長」を重視しています。


ーどんな人と一緒に働いていきたいですか?-

「この業種はありえないと思っている人」「接客などが苦手で人見知りな人」「失敗をたくさんした人」「自信があって元気で強烈な人」など、いろんな人と働きたいなと思っています。その人の良いところ、悪いところをお互いに見つけて成長を共有し、個性を大切にしたいと考えています。なんとなく入社するのでも全然いいし、車のことを知らなくても全然いいんです。実際今働いているスタッフも半数以上がもともと車の知識はほとんどありませんでした。でも、その人が人に恵まれているかどうか、そして自分は人に恵まれていると思えているかどうかが大切だと考えます。

目指すのは「地域のプラットフォーム」

ー最後に、これからの展望について教えてください-

SSは、お客様が生活していく上で必ず来なければならないお店です。地方だとなおさら。SSは必ず行く場所であるからこそ、合わせてカフェやコインランドリーなどいろいろなサービスを集めた「地域のプラットフォーム」を作りたいと思っています。プラットフォームってどんなところかと簡単に言うと、地域の人がそこに集まるとか、そこに行くといろいろと便利というような場所。「地域のプラットフォーム」となったSSでたくさんの地域のつながりができればなと考えています。

そしてもう一つはホームエネルギー部門でお家のケアをすることです。SSという、街のなかでお客様に来ていただくという戦略と、ホームエネルギー部門でお客様のお家に行くという両方の戦略を展開していきます。益田石油ならではの仕組みやシステムを作っていくことでそのシステム自体を田舎のモデルケースとして販売していける可能性も0ではないと考えています。だから今、IT系の学校にも企業説明会へ出向いています。相手の学生さんには「ガソリンスタンド?」と驚かれますが。
そういった様々なことを展開しながらも、軸は「人の成長」というところに置いて進めていきます。

そして、会社としても、正しいことは正しい、よくないことはよくないとはっきり言える会社にしていきたいですね。


益田石油株式会社 ホームページ:https://masudasekiyu.grupo.jp/free2342112

益田市UIターン者サポート宣言企業(益田石油株式会社)
①職場見学、インターンシップは年齢経験に関係なく行っていきます
②子育て応援「プレミアムこっころカンパニー」認定企業、女性の活躍応援企業、イクボス宣言企業として更に改善向上します
③ 人の質が企業の質と考え、人としてビジネスマンとしての成長を軸にします
④ 福利厚生の充実、資格取得のサポートをします。

文責:連携のまちづくり推進課
取材・文章:一般社団法人豊かな暮らしラボラトリー

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