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2025年11月4日 (火)

仕事,働くひと益田出身の方

地域と共に生きる—株式会社ハーツ 野村専務の挑戦

豊かで健康的な社会生活に貢献し「地域の皆様に心からの笑顔をつなげていく」ことを使命として、地域に根ざした取組みを行っている株式会社ハーツ。令和6年度から新たに「草刈事業」と「燻炭事業」を開始し、備品購入の費用に「益田市新事業チャレンジサポート事業補助金」を活用いただきました。今回は、同社の専務取締役 野村健太さんがどのように地域課題に向き合い、どんな想いで事業を展開しているのかをお聞きしました。

Uターンの決断

経歴を簡単に教えていただけますか?

野村専務
2016年までは東京の飲食店などで働いていました。

東京に出られたのは、やはり目的があったからですか?

野村専務:
知人が広島や大阪に行く人が多かったので、漠然と東京に行ってみようと思いました。

益田に戻られたのはどうしてですか?

野村専務:
家業を継ぐためです。社長である父と話し合って、30歳の年に益田に帰ることを決めました。昔から「家業を継ぎたい」と強く思っていたわけではありませんが、今思うと漠然とした思いはあったのかもしれないです。

地域課題の解決をビジネスへ

野村専務が思う地域課題とは何ですか。

野村専務:
益田市で感じていることは、「耕作放棄地」何も手がつけられてない土地の鳥獣被害が多いと感じます。私が山の近くで仕事しているから思うことかもしれないけど、以前は人がおり耕されて管理されていた田んぼや畑には、野生動物の被害はなかったと思います。現在は管理する人がいなくなり、放置されその放置された土地に野生動物が出るようになると、その土地から人も離れていき、そして耕作放棄地が増えていく…私の事業はそんな「耕作放棄地」の課題解決につながるといいなって思っています。そして、地域課題の解決を通して、少しでも益田市に貢献できたらと思います。

草刈機を使用した草刈の様子

地域課題の解決のために、どんな事業に取り組まれていますか?

野村専務:

未経験の事業ですが、草刈りと燻炭を始めました。
草刈りは、年を取られて足が悪くなり、草刈りだけでなく家事全般が難しいという方が、庭や畑が手入れできず、放置されている状況を手助けでき、利益が出せることを考え、草刈事業をしようと思いました。
燻炭は、もみ殻が大量に出て困っているという話を農家さんから聞きました。現地に行き確認するとトン袋何袋も積みあがっており、中身は全部もみ殻でした。
10月頃になると大量のもみ殻が出て廃棄をしないといけないけど、燃やすこともできないから仕方なく、すき込む。しかし、すき込んでもなかなか土にかえらない。そのような状況に、農家さんはとても困っていました。
それで、もみ殻を再利用するには何かないのかと思い、調べてみると燻炭というもみ殻を炭化させた物を知り、興味を持ち事業に取り組んでみようと思いました。炭化させると、もみ殻の状態より早く土に返ります。微生物も活発にさせることができ、連作障害も防げます。

燻炭の原料となるもみ殻を入れたトン袋

事業を行う中で、苦労されたことはありますか?

野村専務:
燻炭の品質の安定や機械の使い方など、今まで経験も少なく、様々な機械メーカーに、連絡をとり、聞きながら手探りで行った時は苦労しました。しかし、徐々に経験とノウハウが積み上がり、安定して事業を運営できるようになりました。また、この様な経験がやりがいにもつながっています。

もみ殻を燻炭にする燻炭機

地域貢献と「感謝」の精神

野村専務自身が大切にしていることを教えてください。

野村専務:

大切にしていることは、感謝することです。
シンプルですけど、人に対する感謝とか、様々なものに対する感謝っていう気持ちは常に持つようにしています。

感謝することを大切にしようと思ったきっかけがありますか。

野村専務:
たくさんの人に助けてもらったことが、感謝することを大切にするきっかけです。今の事業は1人で行っているように感じるかもしれませんが、様々な市内の企業、組合、個人の方など、多くの方々に助けてもらい、現在の私は仕事が出来ています。その様な方々と関わりを持つうちに、そのような気持ちが強くなっていきました。

これから目標を教えてください。

野村専務:
草刈り事業や燻炭事業を通じて、地域の問題を解決していきながら、少しでも地域に貢献できたらと思っています。

-貴重なお話しありがとうございました。

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