今回は、ミライツクルプログラム夏の陣2020の報告第3弾です!
(ミライツクルプログラムについての詳細は以下の記事をご覧ください。)
⑤メディア「あなたの知らないメディアの世界」
TATSUZINである古瀬さんは、自身が中学生の頃に新聞の魅力に触れたことがきっかけで新聞記者という職業を選び、現在は山陰中央新報社で益田市・鹿足郡を担当しています。
この企画は、第1部では古瀬さんご自身の人生についてと、新聞についてのお話を聞き、第2部では高校生が実際に取材を体験し、360字程度の記事を書くという流れで進んでいきました。
まずは、古瀬さんの生き方や仕事のやりがいなどを聞き、その上で、当日の新聞をみんなで見ながら普段なかなか知ることができない、新聞が手元に届くまでの過程を知りました。「新聞は情報量が多いのに毎日決まって発行されていてすごい」という意見をもった高校生もいました。
その後の取材体験では、ユタラボのスタッフに対して「なぜ益田を選んだのか?」や「どのような思いで仕事をしているか?」といった、その人の生き方を知るための質問を投げかけ、それをもとに新聞記事を作成しました。高校生は普段は情報を受け取る側の立場ですが、「自分が知りたいことを聞き出すためにはどのような質問をすればよいか?どんな伝え方をすれば自分が特に伝えたいポイントを伝えられるのか?」を考えたことによって、情報を発信する側の大変さを知り、「質問する能力の重要性に気づいた」という感想も出ました。
この会を通して数人の参加者から「新聞を読んでみようと思いました!」という感想が聞かれ、高校生と新聞との距離が縮まったことが感じられました。
⑥自己内省「 大切なものって何だろう? 」
TATSUZINである和田洋子さんは、間もなく死を迎える方やそのご家族に寄り添い、幸せな最期を過ごすためのお手伝いをする『看取り士』として活動をされています。
そんな和田さんが今回高校生と行ったものは、喪失体験を通して『大切なものは何か』を考えるワークショップ。喪失体験とは、付箋に自分が大切だと思うものを20個書き、読み上げられる物語が進むにつれてその大切なものを1つずつ床に捨てていくというものです。高校生たちは一人ひとり真剣に机に向かい、『死』をいうものを前にして自分にとって大切なものたちに真剣に向き合っている様子でした。喪失体験の後にはワークシートを用いて自己内省の時間をとりました。喪失体験を通して純粋に感じたことを書き出したり、最後に残った『大切なもの』を普段の生活の中で大切にできているのか?などを一人でじっくり考えたりしました。その後には、高校生2人と大人1人でグループになり、自己内省で深めた考え方をシェアし合いました。その時には「このワークショップで大切なものに気づくことにできた」や「もっと自分の大切なものや人を普段の生活の中で大切にしようと思いました」などの感想をもらいました。このプログラムをきっかけに、高校生たちの大切なものとのかかわり方にどんな変化があるのか、とても楽しみです。
取材:一般社団法人豊かな暮らしラボラトリー
文責:益田市教育委員会社会教育課