2024年8月7日 (水)

益田のひとづくり仕事,働くひと

「びっくり焼き」を益田の名物に

益田駅から歩くこと4分、かつて惜しまれながら閉店し、2022年11月にリニューアルオープンした「びっくりや」があります。

社長の和田賢二さん、営業部長であり息子の哲也さんにリニューアルオープンの経緯や看板商品「びっくり焼き」にかける思いについて話して頂きました。

びっくりやさんのホームページはこちらです。

歴史のあるお店とメニューの復活

一度閉店した「びっくりや」を再開した背景には、新型コロナウイルス感染症の影響が大きくあったそうです。

賢二さん グラントワでレストランポニイを経営しているんですが、新型コロナウイルス感染症の流行により外食する機会も減りお客さんが少なくなり、収入もない状態でした。もともとびっくりやを経営していた場所を20年ぐらい貸しており、ちょうどその頃空き店舗になったので、「びっくりや」を復活してはどうかと思いました。

「びっくりや」であればその名前や当時の人気メニュー「焼き鳥」は多くの方に知って頂いているので、再開したらこれは売れるだろうと思い、決めました。

ただ、商品名が「焼き鳥」のままだとインパクトがないので、復活に合わせて「びっくり焼き」に変えました。

-「びっくり焼き」が誕生したきっかけはなんですか。

賢二さん 私の父は満州からの引揚者なんですよ。

抑留期間が長く、日本に帰って来れなかったので、その間生活のためサムゲタンなどの鳥料理を提供するお店を現地で経営していました。

お店を経営している中で、ラーメンのスープを作る際に残ってしまう親鳥をどうにか上手に活用できないかと考え、焼き鳥にしてみようと始めたことがきっかけですね。

びっくり焼きのタレは、もともとの「びっくりや」を経営していた当時に鰻も販売していて、そこで使っていたタレがヒントになって、びっくり焼きのタレができたんですよ。

-哲也さんは、別の仕事をされていたと聞きましたが「びっくりや」で働こうと思った理由を教えてください

哲也さん 一度は益田を離れていたんですけど、「びっくりや」を再開すると聞いて、力になりたいと思い、帰ることを決意しました。

賢二さんは哲也さんが帰って来た時、嬉しかったんでしょうね。

賢二さん 帰ってきた安心感や嬉しさはありましたね。

私は根っからの職人で、これまであまり営業活動などが出来なかったんですけど、帰ってきてくれたことで、営業活動にも力を入れることができて頼もしいですね。

まずは参加すること

哲也さんが帰ってきてから、市内での販売だけではなく、都市部などで行われる展示会や商談会に参加し、営業活動に力を入れ始めた「びっくりや」。

営業活動をするときに大切にしていることはありますか。

哲也さん まずは展示会や商談会に参加することを大切にしていますね。やっぱり、参加しないとわからないことが多く、売れるだろうと思って出展しても、バイヤーさんからすると、値段が高いとかセット品ではなく単品にならないのかなど、厳しいご意見をもらうこともあり、なかなかうまくいかないこともありますが、そういった意見をもらうことでよりよい商品になるので生の声を聴くことはとても大切だと思いますね。

「レストランポニイ」は、グラントワに来てくれる人がお客さんとして来店してくれるので、営業活動をしていなかったんですけど、「びっくりや」が復活してからは、知ってくれている人もいますが、まだまだ知らない方も多いので、いかに知っていただくかというところを一番に考えています。

-苦労したことなどはありますか。

哲也さん 営業活動ですね。

初めて取り組むことばかりなので手探りなことが多く、苦労しています。

だけど、今年の2月末から萩・石見空港に冷凍自販機を設置したり、今年4月に近鉄百貨店さんでイベント販売するなど他の事業者の方などに協力してもらいながら日々頑張っています。

多くの人と繋がって益田市を盛り上げたい

-いろんな展示会や商談会に参加する中で大切にしていることはありますか。

哲也さん 展示会や商談会では近くのブースの方などに積極的に声を掛けるようにしていますね。そうすることで、新たな販売先や取引に繋がることもあるので、人との繋がりはとても大切にしていますね。

益田市はバイヤーさんからすると未開拓の地らしく、ぜひ都市部で島根や益田のものを販売したいって思っているバイヤーさんが多いなと感じているので他の市内事業者の方にも積極的に参加して頂いて一緒に益田市を盛り上げていきたいなって思っていますね。

-具体的に他の事業者の方と協力して行っている取組はありますか。

哲也さん 今は萩・石見空港に設置している冷凍自販機で安正さんの漬け丼を販売させてもらったり、以前は高津川リバービアさんとイベントの際にビールとびっくり焼きをセットで売ったりしましたね。

「びっくり焼き」を益田の名物に

-最後に今後の目標を教えてください。

哲也さん 将来的には店舗は店舗で運営しながら、さらに販路を広げていきたいですね。

それから、益田には名物がないと感じているので宮城県仙台市の「牛タン」や栃木県宇都宮市の「宇都宮餃子」のように「びっくり焼き」が益田の名物として認知され、「びっくり焼き」を食べるために観光客が来ていただけるくらいの商品にしていきたいですね。

-貴重なお話ありがとうございました!

文責:益田市産業支援センター

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