益田市では、高校生を中心とした、学校や家庭以外の第3の居場所(サードプレイス)づくりを行っています。これから進学や就職などを控え、ライフステージが変化していく時期の若者に対して、いろいろな人との出会いや交流、チャレンジのきっかけや機会などを生み出す“秘密基地”のような場所です。現在、益田拠点と、高津拠点の2つの拠点を設けています。(運営:一般社団法人豊かな暮らしラボラトリー)
地域や人の情報や思いが交錯するこの場所には、どのような人が集い、また、どのような時間が生まれているのでしょうか。今回は、2025年・夏のサードプレイスの風景を紹介します!
益田拠点の日常
高校卒業後も「帰ってくることのできる」場所に(8月)

8月はお盆の期間にも開館したことで、市外から帰省していた大学生が益田拠点に立ち寄る場面が多く見られ、卒業後も気軽に戻ってくることのできる場所になっていることを実感しました。また、来館していた中高生と自然に交流が生まれ、世代を超えた会話が広がっていました。卒業後の進路は違っても、近況を語り合う大学生の姿が印象的で、サードプレイスが、進学後もつながりを保つための拠点として機能していることを改めて確認できました。
高校生と早稲田大学生の交流(9月)
夏休みを使って益田にやってきた早稲田大学の学生が、サードプレイスで高校生たちとボードゲームを通じて熱い交流を繰り広げました。大学生たちはゲームをしながら、益田を訪れた理由や、大学生活や受験の体験をたくさん語ってくれました。「大学を有名だからという理由で選ぶのではなく、自分のやりたいことを大切にして進路を考えること」「いろんな人との交流で選択肢を広げるのが重要だよ!」と語る言葉に、高校生たちは真剣に耳を傾けていました。
益田拠点の「ちょっと特別なひととき」
ユタラボ縁日(8月)
8月には「ユタラボ縁日」を開き、地域の子どもたちや親子連れなど多くの方が集まり、賑やかなひとときとなりました。風鈴づくりや水引きアート、似顔絵のワークショップは特に親子連れに人気でした。また、普段サードプレイスを利用している高校生や大学生が出店に関わり、米粉クッキーやチーズケーキを提供しましたがとても好評ですぐに売り切れました。夏の楽しいイベントとして、地域の人や学生たちの新しいつながりが生まれる時間となりました。
高津拠点の日常
多世代が一緒に遊ぶ交流の一日(7月)
この日は親子連れや学生など幅広い年代が一緒に遊び、ボール遊びやゲームを通じて自然に交流する光景が見られました。子どもたちの笑顔や元気な声も多く、来館者は安心して過ごしている様子でした。サードプレイスが多世代の居場所として地域に認知され、世代を超えた関係が育まれていることがうかがえました。
高津拠点の「ちょっと特別なひととき」
かわいい布リースづくり(7月)
7月に「かわいい布リースづくり」というイベントを行いました。当日は高校生が講師役をつとめ、小学生に手順を丁寧に伝えながら、一緒にハギレを使って彩り豊かな布リースを作りました。小学生は自分の好きな色や柄を選んで、思い思いにリースづくりを楽しみました。こうした交流イベントは、いろんな世代が協力しながら学び合う場であり、サードプレイスが「人と人がつながる場所」であることを改めて感じさせてくれました。
高校生とパフェづくり(9月)
9月、翔陽高校JRC部が企画して、小学生と一緒に楽しむ「パフェ作り」を開催しました。この企画は夏休みから準備を進めていたもので、当日はクリームやフルーツをバイキング形式で自由に組み合わせ、自分だけのパフェを作る体験を行いました。子どもたちは好きな材料を次々とカップに詰め込み、最後のトッピングではチョコやカラースプレーでかわいらしくデコレーションを楽しむ姿が見られました。とりわけ最後のデコレーションの工程は子どもたちにとって一番楽しかったようで、歓声が上がっていました。
文責:益田市教育委員会ひとづくり推進課
文章:一般社団法人豊かな暮らしラボラトリー