学生インターンシップ活動レビュー:シマネ益田電子株式会社

参加者の声

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この夏、島根出身の学生が、益田の地元企業であるシマネ益田電子株式会社でインターンシップに参加しました。
参加したのは、松江工業高等専門学校・電子制御工学科4年生で、機械・電気・情報・制御など幅広い分野の専門技術を学ぶ細木駿一さんと三谷如良さん。

お二人は、半導体製品やセンサー等の電子部品の設計開発・製造を行うシマネ益田電子での実習を通して何を感じ、どんな学びを得たのでしょうか?
2人の声をお届けします。


こども時代から進学

-本日は、よろしくお願いします。まず初めに、出身地やどんな子どもだったのかを教えていただけますか?

細木さん/僕は東京生まれですが、父の転勤で小学2年の時に松江へ引っ越してからは、ずっと松江で暮らしています。子どもの頃は特別に何かに夢中になっていたわけじゃないんですけど、とにかく外で遊ぶのが好きで、走り回っていた記憶があります。親の職場も近かったので、よく走って迎えに行ったりしていました。
中学に入った時にラグビーのクラブチームができて、そこに所属してウイングとしてプレーしました。チームも強くて、中国大会で3位になったこともあります。

三谷さん/私は生まれも育ちも大田市です。小さい頃から走ることが大好きで、保育園の運動会が楽しかった記憶があります。
中学では陸上部に所属して、短距離を専門にしていました。家に帰ってからも筋トレをするくらい、本気でトレーニングに励んでいました。中学2年の時に怪我をしてからはタイムが伸びなくなったんですが、一生懸命取り組んだこと自体がいい思い出です。

-二人とも活発な子どもだったんですね。
では、松江高専への進学を選んだ理由はなんだったんですか?

細木さん/進学率や就職率が高いと聞いて、将来のことを考えると安心して通えるかなと思いました。それに、いろいろとチャレンジできる環境があると感じたので、進学先として選びました。

三谷さん/私の場合は、先のことを考えたのもありますが、高専の先生が説明会に来られた時に「授業が楽しそうだな」と思ったんです。あと、少し地元から離れてみたいという思いもあって、松江高専を選びました。

今回、インターンシップに応募した理由を教えてください。

細木さん/ひとつは、島根県内の企業に参加すると単位がもらえる「地域インターンシップ制度」があったからです。県内の企業を探そうと思って、最初は松江や出雲で検索していたんですが、調べていくうちに益田にたどり着きました。もともと半導体に興味があって、シマネ益田電子さんの事業内容や条件にも惹かれて応募しました。

三谷さん/県内でも西の石見地方にはあまり行ったことがなかったので、「どうせなら知らない土地がいいな」と思って調べてみました。「益田市 インターンシップ」で検索したら募集サイトが上位に出てきて、仕事内容にも興味が持てましたし、宿泊費や交通費の援助があることも決め手になりました。やっぱり益田は少し遠いので、そういう援助はありがたかったです。

-市としても、情報発信に力を入れています。サイトを見てくださり、嬉しく思います。
では、続けてお聞きします。仕事としてはどのような分野に興味を持っていますか?

細木さん/校内のロボコンに参加してロボットをつくったことがあるんです。そのときに「制御」と「情報」を組み合わせてロボットなどの機械システムに動きを与えるのが面白いなと思って、将来はそういう産業ロボットの開発に携わってみたいと感じました。

三谷さん/私は自動車系の開発に興味があります。車ってカッコいいじゃないですか! 機械そのものよりも、例えばヘッドライトの制御や回路設計みたいな部分を自分でやってみたいです。 それから、社長の講話の中で「お客様が求めているものや居心地の良さをどう実現するか」という話を聞いて、技術をそうした“喜ばれること”のために活かしたいと思いました。

企業インターンシップの体験

-今日でインターンシップ5日目ですが、この1週間で携わった仕事や業務について教えてください。

細木さん/開発部には「プロダクトチーム」「研究開発チーム」「プロセス技術チーム」の3つがあって、それぞれで実習に取り組みました。例えば、部品の構造や機能を考えて機械を使いながらボールペンの作り方を考えたり、工場ではワイヤーボンドという接続技術の実習をしました。さらに、センサーを選んでラズベリーパイを使いながら動かすといったシステム構築の体験もありました。

三谷さん/品質検査や在庫管理といった業務の実習もありました。どれも初めての経験で勉強になりましたし、新鮮でしたね。

-インターンシップを経験して、感じたことや気づきはありましたか?

三谷さん/学校の授業で普段使っているICチップの中身がどうなっているのか気になっていたんですが、実際に見せていただいて、とても細かくて繊細なものなんだと改めて感じました。だからこそ、これまで以上に大事に扱おうという気持ちになりました。それから、それぞれの担当する仕事はつながっていて、設計をするにも設計のことだけわかっていればいいのではなく、全体を理解している必要があるんだと感じました。

細木さん/本当に繊細な世界だなと感じましたし、ここで作られているものが普段使っているスマホにも使われていると思うと、自分の暮らしとのつながりを実感しました。「この繊細な仕事が生活を支えてくれているんだな」と思いました。それから、センサーを組み立てるときに、小さな部品を一つひとつ掴んで設置する単純作業が自分には少し苦手で、そこは苦労しました。

-シマネ益田電子さんの印象がどうでしたか?

細木さん/本日、講話をしてくださった平谷社長をはじめ、社員の皆さんも明るい方や優しく話しかけてくださる方が多くて、とても居心地の良い職場だと感じました。また、仕事の面では品質管理の精度がとても高く設定されているように思いましたので、授業でもそこを意識して取り組もうと思います。

三谷さん/皆さん穏やかで丁寧に接してくださっている気がして、そういう企業さんは仕事も丁寧なんだろうなと感じました。それと、先ほど「大事に扱おうという気持ちになった」と話しましたけど、作業をするときの基板の設置位置や部品の発注基準、プロセスなど細かい部分までルールが決まっていて、仕組みがしっかりしていると実感しました。

インターンシップを終えて〜将来に向けて

-益田のような「地方で働く」ということに対して、何かイメージが湧きましたか?

細木さん/高専を卒業した後も進学して研究を続けたいと思っているので、「働く」ということ自体を具体的にイメージしているわけではないんです。でも、住む場所としては、のんびりできる環境で、車で少し行けば遊ぶところや買い物できるところがあるくらいの街で働いてみたいなと思います。

三谷さん/私も進学を考えていますが、あまり遠くの地域で働いたり暮らしたりするイメージはなくて、関西や中四国あたりで、松江くらいの街がちょうどいいかなと思っています。

-将来にやりたいことや、チャレンジしたいことはありますか?

三谷さん/自分がつくった製品が世の中に出るというのは、きっと嬉しいことだと思うので、いつかそうしたいです。いろいろな人と協力して製品をつくれたら、みんなで達成感を味わえると思うので、そういうことを実現したいです。

細木さん/僕は、あまり先のことは考えていなくて、学びたいことがあるのでまずは進学を目指して、いまはこれからの卒業研究に力を入れたいと思います。

-今回の経験を踏まえて、同世代の方に向けてのメッセージをお願いします。

細木さん/ものづくりを考えるとき、学校だけの経験では意識が向きにくい、目に見えにくい部分まで想像して考えることが大事だと、インターンの経験から学びました。ぜひ同世代の人たちにもチャレンジしてほしいです。

三谷さん/インターンを経験して、自分の担当分野だけでなく、幅広い知識を学んでおくことも必要だと感じました。そういう気づきを得られる機会でもあるので、積極的に参加するのがいいと思います。

-お二人ともインターンシップの最終日でお疲れだと思いますが、本日はお話を聞かせていただき、ありがとうございました。


企業インタビュー

企業担当者にもお話を伺いました。

-「益田」学生向け体験プログラムへ参加した経緯や目的はなんですか?

インターンシップを始めたきっかけは、学生と早い段階で接点をつくり、将来的なリクルートにつなげるためです。職場見学や会社説明会だけでは十分に伝わらない、当社で働く社員の人柄や職場の雰囲気、働く上での考え方や実務を体験していただくことで、より深い企業理解につながると考えています。

-学生を受け入れてみての感想を教えてください

今回受け入れた学生は、インターンシップ情報を得るために自ら行動し、本サイトにたどり着き応募されたという点からも、行動力の高さを感じ、好印象でした。実際にお会いしても積極的に質問や確認を行い、学ぶ姿勢や「このインターンシップで何かを得て帰ろう」という意気込みが伝わり、素晴らしいと感じました。今回、本サイトに掲載させていただいたことで、当社の事業や益田市に興味を持った学生とのご縁が生まれたことを、とてもありがたく思っています。

-どんな成長や変化が見られたか教えてください

理系の学生は、ある専門分野を深く学んでいることと思います。しかし社会人になると、多方面から物事をとらえる視点や考え方、マルチな活躍が求められます。当社のインターンシップは、開発部門だけでなく、製造・品質保証・生産管理といった生産活動全体の流れを総合的に理解していただくことを目標に計画しています。さまざまな部門での業務体験や多くの社会人との会話を通じて、開発部門の役割や他部門との関係性への理解が深まり、視野や考え方の幅が広がったのではないかと感じます。

-シマネ益田電子または益田で働くこと、暮らすことの魅力を教えてください

当社の企業理念は「和をもって社会に貢献する」です。「和」とは絆・関係性・調和を意味し、社員・社員のご家族・取引先様・お客様・地域の方々・株主様など、当社と関わるすべての方々との「和」を大切にすることで社会に貢献していく、という理念です。この理念に共感し、共有している社員が集まっているからこそ、当社には人を大切にする文化が根付いています。益田に居ながら最先端の事業に関わることができるだけでなく、お互いに協力し合い、ともに成長できる環境で働けることが、当社で働く大きな魅力です。

-今後もこうした取り組みに関わりたいと思いますか?

今後も、当社や益田で働きたいという方々とのご縁を生み出すために、こうした取り組みを継続していきたいと考えています。

-ありがとうございました。


「益田」学生向け体験プログラムでは、益田市や島根県出身の学生に、益田市の魅力ある企業や豊かな暮らしを感じてもらうため、長期休みに参加できるインターンシップを随時募集しています。
人とのつながり、地域の風景、そして企業との出会い。
ここでの体験は、単なる実習にとどまらず、自分のキャリアや将来を考える大きなきっかけになります。
地元で働くことの魅力を知りたい方、新しい環境で学びたい方は、ぜひ一度「益田」学生向け体験プログラムにご参加ください。

詳しくは公式サイトをご覧ください。


・「益田」学生向け体験プログラム:https://masudanohito.jp/lp2/
・ますだのひと:https://masudanohito.jp/

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