変化の激しい現代において、「大きく変化する世の中に臆することなく自分の人生を能動的に生きることができる力を子どもたちに培うこと」を目的に、益田市が平成27年から推進している「ライフキャリア教育」。
今回はそんな益田市で自分自身がやってみたいと思った「マイプロジェクト」に取り組んでいる高校生の事例を紹介します。
マイプロジェクトとは?
マイプロジェクトは、身の回りの課題や関心をテーマにプロジェクトを立ち上げ、実行することを通して学ぶ、 探究型学習プログラムです。
NPOカタリバ「全国高校生マイプロジェクト」より
益田市では、中間支援組織 「一般社団法人豊かな暮らしラボラトリー(以下ユタラボ)」と連携し、高校生によるマイプロジェクトの活動支援を行っています。
益田をどこで赤ちゃんがハイハイしても安心なまちにしたい!
事の始まりは、勉強スペースとしてユタラボを利用している生徒からの言葉でした。その生徒は「自分が生まれ育った地域が大好き。大好きだけれど、生まれ育った地域以外との関わりは少ないので、地域同士の繋がりを作っていきたい」と自分の気持ちを伝えてくれました。
また、その生徒の興味のあることの一つは清掃活動。そこで、清掃活動を通して、地域を超えて地域住民が繋がっていくようなイベントを開くことに挑戦することになりました。そのプロジェクトが「赤ちゃんが安心してハイハイできるまち益田プロジェクト」です。
清掃活動を行うにあたり、その生徒はユタラボのスタッフと一緒に益田市内のいくつかの公民館を訪れました。そして、企画の内容を自分の言葉で伝え、3つの公民館の協力のもと、プロジェクトを進めることに。イベントに向けて、公民館の方とやり取りを進めて内容を決めていきました。
そしてイベント当日。小学生からお年寄りの方まで3地区合わせて総勢30名の地域の方が清掃活動に参加しました。海沿いの地域は海岸沿いのゴミを拾ったり、川沿いの地域は川辺のゴミを拾ったり、人や車通りの多い地域では、道路沿いのゴミ拾いを行いました。
ゴミ拾いの後は、web会議サービスを使い、3地区をオンラインで繋げ、「どんなゴミが落ちていたのか」や「それぞれの地域の特徴」について地区を超えて意見を交換しました。
オンラインを繋いで3地区の公民館とやり取りをする様子
また、参加した方からは
「他の地区のことを知る機会があまりなかったので、この機会に知ることができてよかった」
「自分の地域の良さについて改めて考えるきっかけになった」
という声をいただき、主催した生徒も喜んでいました。
生徒は、「今後は、さらに地区を広げていきたい」と今後に向けて話してくれました。このように自分の「やってみたい」という気持ちから実際に行動してみること、そして行動してみたら喜んでくれる方々がいるということ。そんな経験が「自分の人生を能動的に生きる力」につながっていくのではないでしょうか。
益田市は、今後も「ライフキャリア教育」を推進し、高校生をはじめ、子どもたちの「やってみたい」を実現するための支援を行っていきます。