2021年1月21日 (木)

仕事,UIターン者サポート宣言企業

「ありがとう」と感謝される仕事を

UIターン者サポート宣言企業 企業紹介 大畑建設株式会社

「ものづくり」は「ひとづくり」
これは、今回紹介する大畑建設株式会社のミッションです。
益田の建設業界の先駆者として、様々な分野で地域社会の発展に貢献し続ける大畑建設について、専務取締役の大畑 雅敬さんにお話ししていただきました。

地域生活を支える

大畑さん 大畑建設の前身の大畑工務店の創業が1953年、
そこから14年後の1967年に大畑建設が設立されました。
今年で53年目、従業員数は161名です。
主な事業は、土木、建築、住宅、港湾、交通安全施設、造園、公園管理です。

私は、建設業を皆さんの生活を支える基盤と捉えています。
道路や建物、戸建て住宅を作るにしても、目に見えるもののほとんどに建設業が関わり、生活に密着すべき業種だと捉えています。
現在私たちが行っている事業で皆さんがイメージしやすいのは、国土交通省案件の山陰自動車道の建設工事です。この工事が土木分野のメイン事業となっています。
一方で、建築分野はショッピングセンターや工場の新築工事や公共施設の改修工事が中心となっています。工場を建てさせていただいた会社さんに対しては、益田に進出する手助けができました。

港湾部門では益田港の改修工事、
造園部門で万葉公園の施設整備や益田市内の公園の遊具の改修工事を行うほか、
道路標識の設置工事や道路の区画線工事を担うなど、地域の生活になくてはならない仕事をしています。

大畑建設に戻ることを意識した、数々の選択

祖父が会社の創業者ということで、
大畑さん自身が自然と建設業に行かなければいけないという思いを持っていたそうです。

大畑さん 中高時代は、建設業や土木をやりたいというよりも東京に出たいという思いが強くありました。そして、大畑建設に戻ることを考えて、日本大学の理工学部の土木工学科を専攻しようと決めました。

大学入学後、大畑さんに転機が訪れます。

大畑さん 音楽が好きだったため、ソニーミュージックが主催するオーディションに歌の音源を出したところ、応募者1万人の中から56名に選ばれました。そして、歌の養成学校に来ないかという話があり、一度建設業から外れた道を進みそうになりました。

そこで、母親に相談したところ、歌の道に進むことを反対されなかったんです。反対せずに自分を認めてくれたことで、逆に大畑建設に帰るための進むべき道を歩んでいこうと決意しました。

大学を卒業してすぐに益田には戻らず、
東京の大手ゼネコンである清水建設で6年間働いた大畑さん。
益田にすぐに戻らなかったのか理由を聞いてみました。

大畑さん 大学時代の企業研修で、建設業を目指す同級生と一緒に大畑建設で2週間ほど研修した際に私と友人では明らかに対応が違っていました。その時、この中にいても何も勉強にならないと思い、すぐに大畑建設には帰りたくないと父親に話しました。

ただ、将来的には大畑建設に帰ることを決めていたので、その事情を理解いただいた中で清水建設に入りました。
最初の配属地の隠岐ノ島で施工管理を2年していましたが、当初は、交通の便の悪さや飯場での生活に不安を感じていました。しかし、島民の方の人柄や温かみに触れる中で、大畑建設や自分の父親がきっかけとなり、いろんな方に可愛がってもらいました。
隠岐の建設会社の方とは今でも交流がありますし、清水建設の方とは三隅の火力発電所や益田赤十字病院の建設を一緒に行うなど、良好な関係を築けています。

その後、鳥取をはじめ様々な場所で経験を積んだ大畑さんが
清水建設を辞め、大畑建設に戻るきっかけは何だったのでしょうか。

大畑さん 祖父が亡くなったことが大きく自身の中で影響を受け、
また、当時働いていた清水建設で昇格するという話があったからです。

私の昇格について、「いつかは清水建設を辞める人間を昇格させて良いのか?」と社内で少しもめていることを聞いていたので、良いタイミングだと思いました。私自身が「辞め方」を一番大切にしていたので、清水建設と今後も付き合いをしていくやめ方をどうするべきか考え、昇格の前に益田に帰ることを決めました。

地域に貢献し続ける

大畑建設で働いている大畑さんに
この仕事や建設業でのやりがいや苦労について聞いてみました。

大畑さん まずは、お客様に「ありがとう」と言ってもらうことです。
また、私たちの会社と一緒に仕事をする専門会社が何社もいるからこそ、1つのものが出来上がっていきます。
つまり、自分たちが技術力や資金力があっても、一緒に働く専門業者の方がきちんと機能しないといいものを作れないですし、技術力・マネジメント力・人間力などいろいろな力が備わっていないといけないと思います。

「いろんな会社の人たちを1つにまとめる」という部分が先行してしまいますが、専門業社の方が「段取りが良かったから、儲かったよ」と感謝の気持ちをいただけること、お客様から大畑建設に工事をしてもらって良かったと感謝の気持ちをいただくことがこの仕事のやりがいです。

ここまで、大畑建設の仕事内容や仕事を通してのやりがいについてお聞きしましたが、大畑建設が益田の地域に対して、どんな思いで活動されているのかお話しいただきました。

大畑さん 今、大畑建設の第三期だと私は思っています。
大畑建設を前身から作った方々がいる第1期、バブル崩壊や民主党政権時に建設業が低迷した時に生き残った第2期、そして現在に至る第3期。

現在は、大畑建設が確立された世代で、給料やボーナスが当たり前に出る今の環境を当たり前と捉えている社員が中にはいると思います。

ただ、大畑建設は益田の中でリーダー格でないといけないと思いますし、自分の会社だけよければいいという考えは、地域の中での大畑建設の存在を下げるでしょう。そのため、地域のために役立てることがあれば貢献したいですし、地域に頼りにされる会社づくりをすることが最も重要だと思います。

感謝の気持ちを忘れずに取り組む

自社だけでなく、地域を大切にしていることが分かったところで、
自身もUターン者である大畑さんに、なぜUIターン者サポート宣言企業に登録したのか聞いてみると、益田版カタリ場でのエピソードが出てきました。

大畑さん 対話プログラム「対話+」に私が出ていましたが、自分ばかりが出るのではなく、会社にもこの機会をもっと有効に使えないかと思っていました。

そのため、対話+を開催する高校のOBOGがいれば、自分の会社を少し離れた視点で見つめ、自分の言葉で伝えて欲しいと思い、高校生と近い世代の社員の参加を促しています。

会社を選ぶとき、街で選ぶ人もいますが、会社にいる「人」で選ぶ人の方が多いと思います。「この人がいるから働きたい」という結果、益田の大畑建設を選んだとなってもいいと考えています。

益田の人は、一度外に出るべきです。
益田で高校卒業して益田で働くことは素晴らしいことですが、益田に残るきっかけの大半は人ですし、魅力ある人間がこの会社に残る一つの指標がUIターンだと思っています。

インタビューの最後に、若い世代へ伝えたいことをお聞きしました。

大畑さん 「ありがとう」がなくなった時が自分にとっての「当たり前」となり、「当たり前」と思うと「ありがとう」と言わなくなるので、感謝の気持ちを持って欲しいです。

高校生の前で話すとき、「弁当を作ってくれてありがとう」「洗濯してくれてありがとう」と両親に言えているか、生徒に問いかけています。弁当があったり、きれいなタオルや着替えがあることに感謝の気持ちを持っていれば、社会人でも十分適応していく力があると思います。

自分が尽くした分だけ自分に返ってくると考えているので、自分が一生懸命物事に取り組むことで、自分に返ってくることを伝えたいです。

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大畑建設株式会社
〒698-0012 島根県益田市大谷町36番地3
TEL 0856-23-3530 
FAX 0856-23-0935

UIターン者サポート宣言企業 宣言内容 (大畑建設)
①田舎でも都会に負けない職場環境を提供します。 
②男女問わず子育てし易い環境を提供します。 
③部活動等を通じて若年層の交流を支援します

取材:一般社団法人 豊かな暮らしラボラトリー
文責:益田市人口拡大課

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