2021年3月10日 (水)

仕事,UIターン者サポート宣言企業

益田からオールマイティに活躍できる人材を

益田市UIターン者サポート宣言企業 企業紹介
株式会社 昭和測量設計事務所

昭和60年設立。
益田に本社を構え、浜田・松江・川本にも営業所を持つ(株)昭和測量設計事務所。
測量や設計を中心に総合建設コンサルタントとして地域に根ざした活動を行う、昭和測量設計事務所について代表取締役社長の石田 健二さんにお話を伺いました。

2つの事業を展開中

石田さん 弊社は大きく分けて2つの事業を展開しています。

その1つが建設コンサルタント事業です。
会社設立から36年が過ぎ、地域発展のために公共・農業・森林土木等の道路、河川、ダム、ため池、農地造成、治山、林道、分譲地の測量・調査・設計と開発許可申請が建設コンサルタント事業に含まれています。また、近年全国で起きている災害復旧の測量・調査・設計も積極的に支援しており、島根にとどまらず広島でも支援を行っています。

もう1つが地盤調査事業です。
住宅、事務所、コンビニ、ビル、マンション、倉庫、公共施設、構造物などの地盤調査と、地盤改良工事及び地盤の保証システムが2つ目の事業です。

新築住宅等を地盤が弱いところに建設すると、建物の沈下が発生することがあります。そんな不同沈下事故に対し、建築物(家等)の資産を守るため建築前に地盤調査・解析・検討をし、地盤保証(10年間)をする事業を20年前より手掛けています。

測量設計と料理は「高品質」が求められる点で共通していた

昭和測量設計事務所では、そのほかにも災害発生時の測量設計や地質や土質調査を行っています。
次に、石田さんが会社を立ち上げることになったきっかけを聞いてみると、高校・大学時代のエピソードにつながりました。

石田さん 中学生の時、広島県の耕三寺で有名な瀬戸田の工事現場(ロックフィルダム)を見に行ったのがこの業界に興味を持ったきっかけでした。高校は近くの農業高校に進学し、友人と初めて道路の測量が出来た時はとても嬉しかったことを今でも覚えています。

その後、大学では土木の基礎を学びました。
引っ込み思案を直すためにドライブインや喫茶店のアルバイトで、料理やコーヒーの入れ方を習得しました。ある時、お客さんの注文で焼めしを作ることになったのですが、塩と胡椒を間違えて入れて出した料理がそのまま返ってくるという大失敗をしました。そのお客さんはその店に二度と来ず、厨房で頭を下げ申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

45年前の出来事ですが、脳裏にしっかりと刻まれていて、その経験が今の私にとっての商売の始まりでした。測量設計と料理は一見関係ないように思えますが、私にとっては両者共に「高品質」が求められ、全く同じだと実感しましたね。

「あしたへ、未来へ」地域に根ざした活動を

大学卒業後は、東京の会社に就職。
PC橋(あらかじめ応力を加えたコンクリート材を使用した橋梁)を製作し、橋を架ける建設会社で働き始めました。

石田さん 大学卒業後に上京し、PC橋を製作する会社へ入社しました。そこでは、関越自動車道や上越新幹線の建設現場でPC桁橋工事の監理者として従事するなど、主に鉄道橋の建設に携わっていました。その後、設計会社に移籍し、橋梁設計を経験したのちに高校卒業して以来7年ぶりに益田へ帰郷しました。

都会の目まぐるしい動きとは対照的で、益田では歩く人がスローモーションに見えて、それがとても印象に残っていますね。

益田にUターンして就いた建設業で4年働いたのち、この会社を設立したそうです。
どんな思いでこの会社を作られたのでしょうか。

石田さん 東京での最後の仕事が設計だったこともあり、益田での仕事は自分がやりたい仕事とマッチしていませんでした。そのため、30歳の時に測量設計会社を開業しました。

当時は、工事測量以外の測量はあまり知りませんでした。そこで、工事測量に光波測距儀やコンピューターなど当時の最先端技術を駆使した工事測量システムなどを構築し、工事現場で雨の日も風の日もずぶ濡れになりながら仕事していましたね。その工事測量システムが好評で、市内の建設会社に口コミで広まり信頼を得ることができました。

その後もワープロを利用した施工計画システムや管理図表の統一、パソコンを使用した数量計算システムなど色々新しいものを益田へ取り入れていきました。その甲斐もあり、職員も徐々に増えていきました。

東京と島根という、都会と地方で働く経験をした石田さん。
そんな石田さんが感じる、都会と島根で働くことの違いについてお聞きしました。

石田さん 都会は仕事量が多いので、測量設計の橋梁設計のみ、道路設計だけといった専門分野のエキスパートになれば生計を立てることができます。一方で、益田のような田舎では仕事量が少ないので、橋梁設計・道路設計、その他の設計・測量といったオールマイティに仕事ができる必要があると考えており、そのための人材の育成が大切です。

オールマイティに仕事ができる人材を育てていくために、キャッチフレーズ「あしたへ、未来へ」を決めました。キャッチフレーズの後ろに、会社や従業員の思いや目標を付け加えれば、この地域と一緒に輝ける人になるのではと考えています。

オールマイティに仕事ができる環境をUIターン者の方にも提供していく。
1つの分野ではなく、複数の分野で活躍できる人を生み出していく昭和測量設計事務所が今後一緒に働きたい人材はどんな人なのでしょうか。

石田さん 協調できる人。そして、前向きにチャレンジする人と働きたいと思っています。あとは技術の有無にかかわらず、生涯教育を通じてしっかりと自分を見つめることができる人がいいですね。

今では職員が自主的に考えて仕事をするようになりましたが、以前は私が様々なことを指導しながら仕事をしていたのが現状でした。
「自主性」という言葉を大事にし、年齢を重ねた時に自分で知識、技術、経験等を活かし、最後は自分の力「自由人」として働ける人を目指してほしいですね。

ここまで様々なお話をお伺いしましたが、最後にこれからのビジョンについてお聞きしました。

石田さん 営業、技術などオールマイティに活躍できるような人材づくりを目指しています。また、社風・職場環境を整え、男女参画の会社作りを心掛けることで、会社や地域が発展していくと思います。

号令をかける人によって、その会社の特質が出ると思うので、いい方向に発言ができる社員を育てていくことが今後の課題だと思います。これからは、新入社員の育成をするのが私の責務と考え、ものづくりの楽しさを一緒に感じられる社員を育てていきます。

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株式会社 昭和測量設計事務所
〒698-0041島根県益田市高津四丁目14番6号
TEL 0856-23-6728
FAX 0856-23-6573
HP http://showa00.co.jp/

益田市UIターン者サポート宣言企業 宣言内容(昭和測量設計事務所)
①県外県内からの職員を受け入れできるように「社員寮」を完備している。
②社内外の研修会に参加、資格取得の支援を実施中。
③毎週水曜日は、ノー残業デーに取り組んでいる。

取材:一般社団法人 豊かな暮らしラボラトリー
文責:益田市人口拡大課

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