2022年1月13日 (木)

仕事,UIターン者サポート宣言企業仕事,働くひと

益田での仕事と暮らしは「いい人たち」に囲まれて


学生時代に気づけなかった地域の魅力に、大人になって気付く。
読者の皆さんの中にも、共感できる方がいるのではないでしょうか。

今回お話を伺った、シマネ益田電子株式会社(SME)の石橋 孟士さんは、高校まで益田で過ごし、大学進学を機に益田を離れた一人。そんな石橋さんは4年前に益田にUターンし、SMEで働くことになりました。「学生のときに抱いていた益田への印象がUターンしてから変わりました」と語る石橋さんに、お話を伺いました。

ものづくりを地元でやりたい

石橋さん 小学2年生のときから中西地区に住み始め、中西小→中西中→益田高校(理数科)と進み、その後は埼玉大学で化学の勉強をしていました。そのため、将来的には、ものづくりをしたいと思うようになりました。

この会社で働く前は、岡山で電子部品の会社に勤めていました。その会社での機械関係の仕事はとても楽しく、ものづくりの楽しさに気付きました。そして、ものづくりを地元・益田でやりたいと考えるようになりました。

家庭の事情もあり、30歳手前で益田に戻ることに決めた石橋さんは、これまでお付き合いしていた今の奥様と結婚。ライフステージも変化する中で、SMEで働くことに決めたのは何か理由があったのでしょうか。

石橋さん 中西に住んでおり、また、中西中に通っていた時に社会科見学でこの会社に来ていたこともあったので、会社のことは知っていました。ただ、転職のきっかけは、益田で開催された新卒者向けの会社紹介ツアーに参加したことでした。

SMEの話を聞いていくうちに、ここで働くのもいいかなと思い、また、以前働いていた会社の職種が電子部品だったことも大きな要因でした。総務部の山形が会社説明をしていたのですが、山形をはじめ「いい人」がこの会社には多いなと思っていましたし、挨拶の文化が根付いているからか、社員の方から挨拶があったことも印象に残っています。


最後まで諦めずにやりきる

実際に働きはじめてみても、職場内はいい人たちばかりだと感じたといいます。そんな石橋さんですが、現在はDMS(Desingn・Development・Manufacturing Service)開発部の設計課に所属されています。

石橋さん 現在の仕事は、半導体デバイスの製造工程の中でも、後工程と呼ばれる工程の設計を担当しています。後工程では、「ウエハ」と呼ばれる半導体材料から小さく切り出したチップを、製品の形に組み立て、検査を行って出荷するのですが、私は、当社で製造するために、どんな材料を用いるのか、どんな組み立て方法にするのか考える仕事をしています。

わたしの仕事では、お客様のニーズにこたえられるようお客様へどんどん聞くことが大切だと思っていますし、材料メーカー様や社内の関係部門への協力依頼もあるため、いろんな人とコミュニケーションをとることは欠かせません。当社で作られた製品は、国内だけでなく海外向けの家電製品や電動自転車などに使われています。地元の益田から世界に向けて、自分たちで作った製品が広がっていく。そこに、仕事でのやりがいを感じています。


技術的な仕事だからこそ、うまくいかないことも多い半導体設計の仕事。
そんな中で、うまくいかなくてもやり続けることを石橋さんは大事にされています。

石橋さん 技術者として働く上で、最後まで諦めずにやりきるというのは大事だと思います。

この仕事で良いところは、最初から最後までお客さんに設計として関わることができ、すべての工程を観れるところ。だからこそ、うまくいかないときでも、SMEのメンバーと一緒に、筋の通ったやり方で課題・問題に向き合うことを忘れずにいたいです。

他人に優しいのが益田の良さ


現在、奥様とお子さん2人の4人で暮らしている石橋さんは、
お子さんが生まれたことで、益田に対する印象と時間の使い方が変わったといいます。

石橋さん 子どもができたことで、これまでは観ていなかった石見神楽を観るようになりましたし、石見神楽を通じて、これまであった益田の文化を子どもたちや県外の人に伝えようとする意思を感じました。また、益田版カタリ場も参加しましたが、子どもの時に益田の魅力を伝えてもらったり、益田の大人の生き様に触れることがなかったので、このような取り組みが広がっていけばいいなと思います。

また、時間の使い方が「子どものため」という軸に変わり、働く気持ちも家族のために頑張ろうという意識に変わりました。その結果、時間の使い方がうまくなり、家族と過ごす時間も確保できるようになりました。


待機児童がゼロの益田は、子育てがしやすい環境だと石橋さんは話します。
そして、職場には子育てをすでに経験している方も多いため、子育てについての悩みを相談しやすく、岡山出身の奥様も子育ての集まりに参加したことで頼れる人が多くなったそうで、仕事だけではなく、子育て・趣味の時間も充実していると実感しているようです。

石橋さん 一度益田を離れたことで、隣人を気にかけてくれる人たちの存在に気づきました。仕事でも気を遣ってくれるし、地域の人もお隣さんも声をかけてくれる。それは都会に住んでいた時にはなかった、益田の良さだと思います。


最後に、石橋さんがこの会社で働く上で大切にしていること、これから実現したいことについてお話しいただきました。

石橋さん お客さんのニーズを正確に捉えるために、わたしの苦手なことですが、お客さんと話すように意識しています。

話さないとニーズがわからないので、ニーズを詳細に聞いたり、新しい製品がないか営業のように聞いたりすることもあります。その上で、勉強をして、トラブルを解決する・いい提案ができるようになりたいです。そして、いろいろなお客さんがやりたい・作りたいという製品を世の中に出すことに注力したいなと思っています。

プライベートでは、子どもとアウトドアをはじめ、いろいろな経験をしたいと考えています。子どもの時に、幅広く経験を積んでおくことが大事だと思いますし、好奇心が今の仕事に重要だと考えているので、年齢を重ねても好奇心を育むことを忘れずにいたいです。

SMEがもっとこうなったらいいなと思うところはありますか?という問いに対して、石橋さんから「新しい挑戦・チャレンジが増えればいいのでは」という答えが返ってきました。今までと違うことに挑戦すること、一歩外に踏み出してみることは、仕事のモチベーションだけでなく暮らしの充実にもつながるのではないか。今回の石橋さんへの取材を通じ、そのように感じました。

取材:一般社団法人 豊かな暮らしラボラトリー
文責:益田市 連携のまちづくり推進課

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