益田市は、まちづくりや人材育成などの分野で連携する包括協定を大正大学と結んでおり、毎年10月に地域実習の受け入れを行っています。
大学生は、一般社団法人豊かな暮らしラボラトリーが提供するプログラムに沿って、地域で様々な経験をしていきます。
全4回に分けて、2025年の地域実習の様子をお伝えしています。
今回のpart3でも、part2同様、大学生が実際に地域で活動する様子の一部をレポートします。
その土地にしかない、文化を楽しむ!〜石見神楽との出会い〜
次は、毎年学生から大人気の、石見神楽の体験です。
一般社団法人MASUDAカグラボ(以下、カグラボ)の代表であり、石見神楽保存会久城社中(以下、久城社中)の代表でもある神田惟佑さんにお話を伺いました。久城社中は、170年を超える歴史を持つ神楽団体です。
一般社団法人MASUDAカグラボは、石見神楽を用いた人材育成、観光・産業振興、市外県外での石見神楽公演の実施など、多岐に渡り活動しています。
そのような方から、
・石見神楽の起源
・石見神楽や久城社中、カグラボの紹介
・益田市民にとって、石見神楽とはどのような存在なのか
などの、講話をいただきました。


益田に住んでいる人でもなかなか聞けない、貴重なお話を聞かせていただきました。
講話の後は、ワークショップです。
文化財となっている演目「道返し」のお面を拝見したり、石見神楽の衣装を着用したり、大蛇を巻いたり。
益田市民でもできないような体験をさせていただき、学生たちも大興奮。
1着で数百万円もする衣装も着させていただきます。


講話をいただいた日は、久城社中の中須厳島神社の奉納の日だったため、実際に鑑賞に。

先ほど話を聞いた石見神楽を観て、学生たちも大興奮。重たい衣装を着て、舞っている姿に「面白い!すごい!」の声が止まりません。学生たちも地域の皆さんと同じように、御花を打つ姿も見受けられ、地域の文化に溶け込んでいました。
最後の演目「大蛇」では、学生たちの近くまで、大蛇が来てくれて、楽しませてもらいました。
最後まで、奉納神楽を見ることができ、非常に楽しんだ様子でした。
一日中、石見神楽を楽しんだ学生たちからはこのような声がありました。
・石見神楽は血縁や伝統にとらわれず、衣装や演目、後継者をどんどん広げ、郷土愛を深めるコンテンツとして石見地方の象徴となっていると知りました。
・あまりの迫力に小学生みたいに叫んでしまいました。どの演目も楽しめる工夫がされていて、見ていてとてもドキドキしました。見ている子どもたちも、大人も、舞っている人もみんな笑顔でそれがすごく印象に残っています。私が子どもだったら絶対に石見「神楽やりたい!」と言っていたと思います。
・深夜まで多くの人が集まり、世代を超えて同じ空間を楽しむ様子から、神楽がこの地域にとって“文化”を超えた“日常の喜び”として根づいていることを実感しました。
石見神楽保存会久城社中、一般社団法人MASUDAカグラボのみなさま、大変お世話になりました。
食を通して、地域を語る。〜BONNE-MAMAN NOBUでの活動〜
最後に紹介するのは、BONNE-MAMAN NOBUの上田幸治シェフとの活動です。BONNE-MAMAN NOBUは、日本海を望む山陰線沿線にある白い壁に爽やかな青い屋根が特徴的なフランス料理店です。
ランチの前には、上田シェフに教えていただきながら一緒に盛り付けもさせていただきました。

日本海の景観や、上田シェフが大事にされている野菜にこだわったお料理など、存分に楽しみます。
料理を食べ進めるにあたって、どの食材に対しても背景を知りたくなるようなワクワクがありました。

ランチの後は、上田シェフにお話を伺います。
上田シェフのこれまでのご経験や、地元でお仕事をされているからこその人とのつながり、地元食材(特に野菜)をふんだんに使った料理への想いなどをお聞きしました。

上田さんとの交流は、学生たち自身のこれからの生き方について、考える機会ともなりました。
・恩返しより恩送りという言葉は自分の地元へ向ける気持ちが言語化されていて、今後なにかをする上で必ずテーマとして意識したいと思いました。
・「楽しんでいる姿に共感が生まれる」という上田さんの言葉にも納得で、まず自分がワクワクして動くことが、結果的に人を巻き込むんだと思いました。
・人間らしい暮らしや“足るを知る”という考え方を大切にしながら、料理を通して生産者の想いを伝える仲介役としての姿勢がとても印象的だった。料理を作品として見せるのではなく、食材や人の思いを届ける手段として捉えているところに、上田さんの温かさと誠実さを感じました。
「数年後にまた益田に戻ってきて、BONNE-MAMAN NOBUにてランチをし、良い報告ができるように頑張りたいと思う。」と語る学生もおり、とても刺激的な時間になりました。
BONNE-MAMAN NOBUの上田さん、受け入れてくださって、本当にありがとうございました。
今回紹介した活動以外にも、実習に関して、多くの方にご協力をいただきました。大正大学実習に関わってくださった全てのみなさま、本当にありがとうございました。
記事はpart4に続きます。学生たちの1ヶ月の経験や出会いについて、学生たち自身の言葉で振り返った最終発表会の様子を紹介します。
文責:益田市地域振興課
文章:一般社団法人豊かな暮らしラボラトリー