2019年9月20日 (金)

おしらせ,ブログ教育で挑戦,高校生の活動

ミライツクルプログラムVol.9”福祉ってなんだろう?”(TATSUJIN:田中涼さん)

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<TATSUJIN紹介>

 田中涼さんは、ご祖母の逝去を契機としてソーシャルワーカーを志し、大学で社会福祉を専攻し、卒業後4年間の民間経験を経て、2008年度より益田市役所の社会福祉士第1号として採用され、長年高齢者福祉課に勤務していました。その間、社会福祉に関してより専門的に学ぶため大学院に進学・修了し、本年3月に益田市役所を退職し、4月から岡山県の大学で講師をされています。今でも田中さんを懐かしむ声が多く、非常に行政職員や地域の方から信頼されていた田中さん。ただ、気持ちは今でも益田市にあり、「益田市職員として益田市役所から大学に出向しているんだ」という想いでいるそうです。そんな田中さんが高校生に伝えたいメッセージとは…?

<当日の様子>

 当日は、動画や田中さんのインプットをもとに、高校生と大人がグループになって「福祉とは何か?」を考えるというプロセスで行われました。まず、映画「ボケますから、よろしくお願いします。」という、認知症の妻を介護する高齢男性のドキュメンタリー映画を見ました。そのあと高校生と大人が口にした感想は、「福祉=困難を抱えた人を助ける」というものが大半でした。ただ、本当にそれだけなのかと田中さんは問いかけます。

 次に東京都で両親からの虐待によって命を落とした女児を取り上げたニュース映像を見ました。ここで、田中さんと生徒たちとのやりとりが始まります。

「この動画を見て、『ひどい親だ』『かわいそうな子だ』と感情的な意見になるだけでは、絶対虐待はなくならない。虐待行為自体は決して肯定してはならないが、もしかしたら虐待をしている親も実は虐待された経験があるかもしれない、仕事がなくストレスが溜まっていたのかもしれない。地域のつながりがあれば虐待を防げたかもしれない。」

亡くなった女児の残した言葉に思いを馳せながらこのようなやりとりを通じて、虐待事件は様々な社会的要因が噛み合って生じたものであることを共有していきました。

 その後、「社会システム上の一つが狂い始めると、思わぬところで悪影響が出て、不幸せにつながってしまう。裏を返すと、すべての人の『ふだんの・くらしの・しあわせ』を目指し、仕事・地域・こころ・家庭など様々なものの機能不全を改善することが、『ハンデを抱えた人の支援』という狭い意味での福祉ではなく、広い意味での『ふくし』である」と田中さんは説きます。

 そして最後のコーナーでは、田中さん自身のお考えや、どういった想いで今の仕事をされているかについて、コーディネーターの行政職員と1:1の対談をしました。それだけではなく、高校生の方からも質問が飛び交い、終始みんな真剣で、かつ楽しそうな様子でした。

 福祉という概念が、困難を抱えた人を助けるという非常に狭いものではなく、広くすべての人々の幸せな暮らしのためにあるということが分かり、筆者自身もとても勉強になっただけでなく、明誠高校の福祉科の生徒にとっては、自分たちの勉強していることの価値を今一度見つめ直すことができたのではないかと思います!

運営:認定NPO法人カタリバ/益田市教育委員会社会教育課/益田市役所人口拡大課

文責:人口拡大課

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2019年9月20日 (金)

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