2020年9月23日 (水)

おしらせ

「飲食店の状況」・「お客様へメッセージ」〜取材を通して感じたこと〜

取材日:6月中旬~6月末

今回取材をさせて頂いたのは、島根県飲食業生活衛生同業組合益田支部 青年部 部長 藤原真樹さん(スタジオーネ)と、組合員の「鉄板ダイニングTaishi」の志田原大さん、「すずめのがっこう」と「たこちゅん」の松本英次さんです。
藤原さんより、組合員の方も様々な取り組みを行っていると伺い、今回は2つの店舗様をご紹介いただきました。
この3店舗の皆さんの新型コロナウイルス感染拡大の影響による営業の状況やその間の取組、そして今後の飲食店の在り方についての考え方やお客様へのメッセージをまとめました。

 

テイクアウトについて

テイクアウトを始めた頃について

テイクアウトを始めた頃について教えてください。


「この先どうやって経営していこうか。」
「どんなメニューにすればいいのか。」
「3密の極みと言われたことで、もう2年は当たり前のようには戻らないと感じた。」
「テイクアウトをやっていない店もあれば、すでにやっていた店もあった中で、じゃあどうやってお店を経営していけばいいのか、本当に悩んだ。」

 

このように、答えてくださいました。
テイクアウトの営業を始めた頃は、とりあえず始めてみる店舗があったものの、周知の仕方がわからず、テイクアウト営業をしていてもお客様が来られないこともあったそうです。
しかし、益田市の飲食店を何とかしたいという方々がたくさんいらっしゃいました。そういった方々によって、テイクアウト営業をしている店舗を支援する様々な取組が行われました。
テイクアウトをしている飲食店の情報がまとまったHP、テイクアウトしている店舗の場所がわかるMAPの作成、テイクアウトを利用したいけれど、お店まで足を運べない方のために、テイクアウト商品を集約した店舗販売など、益田市の飲食店を何とかしたい!という熱い思いを持った方々が、本当に様々な形で支援をしています。

 

 

テイクアウトの現在の状況について

現在の状況について教えてください。


「外出自粛の影響によって、皆さんがSNSをよく見ていて、テイクアウトについての情報を得ているということがわかった。」
「少しずつ、テイクアウトによってお客様の顔を見て会話をすること、またメディアの報道を通しても通常営業が戻り始めていると感じる。」
「店舗が遠く、テイクアウトを利用することが難しい方にも、お店の料理を味わえるように、食材などを詰めて送ることも考えましたが、許可の面で難しいのが現状です。」
「通常営業を再開し始め、お客様の顔が見れたり、賑わう声が聞こえることが本当に嬉しいです。」
「テイクアウトの注文は今でもありますし、今もやっています。しかし、通常営業を再開したことで、テイクアウトをやめてしまったと思われている方もいらっしゃるのではないかと思います。」

 

 このように、店舗によってはもともとテイクアウトをやっていたところもあり、現在でもテイクアウトは継続して行われています。しかし、一部の飲食店では通常営業の再開に合わせてテイクアウトを辞められたところもあります。テイクアウトのHPにも掲載してありますが、テイクアウトを行う際の約束として、「事前予約で3密を防ぎたい」「事前予約で出来るだけ温かい料理を提供したい」「事前予約で通常営業とテイクアウトを両立したい」という飲食店の思いを、ぜひ利用者の方には知って頂き、ご協力頂きたいと感じました。

テイクアウト一覧HP
テイクアウト一覧MAP

 

今の飲食店の状況について

今の飲食店の状況について教えてください。

「お客様には来てもらいたいですが、積極的に来てほしいとはなかなか言えないです。」
「お客様自身も、ニュースなどの情報を聞いて、自分が感染させてしまうのではないか、もしくは自分が感染してしまうのではないか、などという不安から飲食店に行きづらいのではないかと思います。」
「お店での営業は、消毒・マスク着用や換気、席の間隔をあけるなどの工夫をしながら行っています。」
「感染しないように最大限努力していますが、感染防止対策としてお客様の近くで料理のご紹介が出来ないのはとても残念です。」
「平日はコロナ前と比べると静かな感じがしています。」
「コロナ前と比べるとまだまだお客様が少ないのが現状です。」


このように、感染防止に向け、最大限努力をされていますが、お客様に積極的に店舗に足を運んでほしいと言えないと感じておられるというのが現状です。取材を通して皆さんにお伝えしたいと感じたことは、お客様に来て頂き、お店の雰囲気と、最高の料理で楽しんで頂きたいという熱い思いと、来て頂きたいのに来てほしいと言えない辛さがあるという複雑な想いを抱えながら営業されておられるということです。

 

 

今後の飲食店の在り方について

新型コロナウイルスの影響によって、営業自粛の中、今後の飲食店の在り方を考えるきっかけになったことは間違いないことかと思います。今後の飲食店の在り方についてのお考えを教えてください。

「究極の話をすると、店を持たなくてもいいのかもしれないです。ネット通販やテイクアウトでの飲食店にするとか。今後のことを色々と考えるとこんな究極な選択も出てきました。」
「飲食店同士の連携が深くなりました。困難を乗り越える上で、情報共有をしたり、励ましあったりということがどれだけ助けになったかということは言葉では言い表せないです。」
「ある意味、コロナによって様々な体験をさせてもらいました。お店を閉める、テイクアウトを始める、お店以外で料理を提供する、通常営業にはないメニューを販売する、新しいことを始めるなど、本当に色々な手段をこれからも考えないといけないと思っています。」
「今までも衛生面の配慮はしてきました。しかし、今回のことでより意識して行うようになりました。感染者がお店で出るかもしれない恐怖は、お店をやっている側には当然ありますが、利用されるお客様にもあると思っています。ですので、安心してお店で料理やお酒を楽しんで頂けるように、感染予防にはしっかり取り組んでいきます。」

 

新型コロナウイルスにより、営業ができない、今後の見通しも立たない中、飲食店の皆さんは、店舗を持たずに料理を提供することや新しい店舗で新たなメニューを提供するなど、このような状況の中でも、日々を前向きに、肯定的に捉えられていました。一方、取材を通して、苦悩を抱えた毎日でもあったと感じました。
取材時も、店舗での感染予防対策を充分にしておられましたし、利用される皆さんも一緒に感染症対策を行うことで、店舗の方も、お客様も、利用される全ての皆さんが安心して、料理やお酒を楽しめるのではないかと思いました。

 

 

お客様へ伝えたいこと

こうした状況の中、完全予約制で営業を再開されるなど、少しずつ活気が戻りつつあるのではないかと感じています。
来店されるお客様へ伝えたいことを教えてください。

 

スタジオーネ藤原さん
「通常の営業を再開したので、皆さんぜひ来てください。と言いづらい状況ですが、私たち飲食店だけが苦しんでいるわけじゃないと思っています。それは、きっとお客様もそうなんだと思います。お客様の中でも、きっと行きたい人も、世の中が自粛ムードで、行くこともどうなんだろうと考える人もおられると思います。お客様自信が、お店に行きたくても今はちょっと難しいのが現状だと思うので、私たちだけが苦しんでいるのではないと理解しています。だからこそ、テイクアウトなどで私たちは感染予防策を講じた上で、料理を提供することもできるので、何かしらの形でお客様に料理をお届け出来たら嬉しいです。早く通常に戻ることが一番ですね。」

鉄板ダイニングTaishi志田原さん
「毎日のように来て下さっていた皆さん、営業再開したので来てください。ってちょっと違う気がするというか、なかなかそう言えないですよね。私は、何かの時に来てくださいと言いたいです。短いですが、どこかしらで、私が作ったお好み焼きを食べて頂けたら嬉しいです。そして、忘れないで欲しいです。Taishiのお好み焼きがあるということをです。」

すずめのがっこう、たこちゅん松本さん
「やっぱり、お酒は楽しく、飲みませんか?と伝えたいです。お酒は楽しく飲みたいですよね。あと、できれば地元の人に来て欲しい。こんな状況だからこそ思いますね。また、楽しく話したり、お客様の笑顔をみたいです。ちなみに、たこちゅんの営業は昔からやりたかったことの1つで、営業自粛中に色々考え、この機に始めたものです。今は、昼はたこちゅん、夜はすずめのがっこうの営業を行っています。しっかりと感染予防対策をしていますので、楽しくお酒を飲んで頂けたらと思います。」



この取材を通し、皆さんへお伝えしたいことがあります。


 通常営業を再開しつつある飲食店ですが、新型コロナウイルス感染拡大前のようにお客様が来店されている状況であるとは言えない状況です。また、皆さんに積極的に利用してくださいと言える状況ではないとも思っています。

 営業をされておられる飲食店の皆さんは、感染予防対策として、アルコール消毒や席と席の間隔を空ける、換気を行うなど、充分な対策をとっておられました。
 様々な考え方があると思いますが、この記事をご覧になった方の中にも、きっと私にも何かできることはないだろうか、と考える方もいらっしゃると思います。
取材した店舗の方は、「そう思って貰える人がいれば、それだけで嬉しい」とおっしゃっていました。
 もしも、記事をご覧の皆さんがもう一歩踏み出せるのであれば、島根県が行っております、しまねプレミアム飲食券のご活用と合わせて、感染予防対策の上、テイクアウトも含めた飲食店のご利用をお願いできればと思っています。
※しまねプレミアム飲食券が使用できる益田市内の飲食店一覧

 今後の飲食店の取組に期待しています。今回は、取材にご協力頂きましてありがとうございました。

文責:益田市社会教育課/人口拡大課

facebook twitter
NEW

2020年9月23日 (水)

益田のひとづくり教育,高校生地域づくり益田20地区,東仙道

LINKつながる益田 -循環型U・Iターン-

おしらせのエントリー