UIターン者サポート宣言企業 企業紹介 高橋建設株式会社
昭和50年創業、益田市の東部・安田地区に本社を構える高橋建設株式会社。
約100名の社員を束ねる 代表取締役社長の高橋 宏聡さんに事業紹介・建設業のやりがいなどお話しいただきました。
幸せを感じられる街に
高橋さん 土木事業と建設事業が私たちの主要事業です。
それに付随して、地域で暮らす人々になくてはならない企業であるために、上下水道などの水道工事や送電のための電柱を立てる仕事、砕石などの建設資材の製造・販売、産業廃棄処理業、ガソリンスタンドの経営、グラントワのミュージアムショップの経営、農園経営など多角的に事業展開しています。
「豊かな自然を未来に」は高橋建設の経営理念。
この経営理念は、先代が掲げていたキャッチフレーズだそうで、都市と自然を調和させた環境こそが人々の幸せにつながると高橋さんは話します。
高橋さん 自然を守りながら道路工事や治水工事を行い、安心して暮らせる環境を作れる会社でありたいですし、豊かな自然を未来に届けられる「ひと」を社内で育てなければと考えています。
この考えを他の社員が持ちながら働くことによって、社員の子どもや周りの人々が同じ気持ちになると思うので、将来的に高橋建設があったからこの街が住みやすくなった、幸せを感じられる街になったとなればいいですね。
その一方で、会社を経営する中で苦労していることもあるそうです。
高橋さん 企業は営利目的なので、地域の人を雇用し、地域で暮らす方々に喜んでもらえるようなサービスを提供したとしても、そこに利益がないと事業を継続させていくことは難しい。
さらに、最近は「働き方改革」によって、満足のいく報酬を従業員に付与しつつ、休みが確保される職場環境を提供しなければいけません。その一方で、建設業は有事の際は迅速に対応しなければならない場合があるため、今後は社員の働き方改革と安心安全な暮らしを守ることの両立に苦労しそうだと感じています。
働き方改革を実行し、社員が働きやすい環境を実現していくために努力している高橋建設。次に、高橋さんに建設業のやりがいについてお聞きしました。
高橋さん 私たちのクライアントである、国交省や県などの方々から「ありがとう」と言われた瞬間や幸せを感じていただきたい方から感謝の言葉をいただいた瞬間が一番嬉しいです。
益田は人の温かさがありますし、いろんな方との関わりを持てるので、いいところですよね。
建設業で働くカッコよさ
実は、幼少期は医者に憧れ、高校時代は父親の影響で農業の道に進もうと考えていたという高橋さん。しかし、高橋さんが本当にやりたかったことは建築の仕事でした。
高橋さん 本当は建設業に行きたいということを祖母経由で聞いた父から、大学ではなく現場で場数を踏んだ方が良いと助言をもらい、名古屋の東海工業で建築について学ぶことを決めました。
その後、広島の光和建設に入社し、経験を積んでいった高橋さん。
建設業に興味を持ったきっかけを尋ねてみると、父親の影響が強いといいます。
高橋さん 幼少期、風呂なしのアパートに住んでいたとき、父はいつも泥だらけの作業服で帰ってきて、そのままスーパーのガチャガチャのコーナーに連れて行ってくれました。そんな父親の姿がすごく生き生きしていましたし、高橋建設で働いていた人たちの優しさや温かさを間近で感じる中で建設業で働く人がカッコよく見えたことが建設業に興味を持ったきっかけでした。
43歳の時に社長となり、高橋建設の先頭に立って社員を引っ張ることになった高橋さん。その当時の心境について、お聞きしました。
高橋さん 私が43歳のときに継承しました。
本当の継承は父親が亡くなってからでしたが、全ての実権を握る代わりに、全てを自分が背負わなければいけなくなりました。報酬は多くもらえるかもしれませんが、会社の経営状況が厳しい時は自分が責任を負わなければいけません。現在、三隅火力発電所の建設工事で使用される原砕石を製造していますが、一昨年に採石の機械が壊れる出来事がありました。その際は、月に700万ほどかかる機械を3ヶ月リースして対応しましたが、出費が膨らんだり、本来得られたはずの産業廃棄物による収益が得られないなど苦労しました。
そういった予期せぬ出来事を受け止めて対応しなければいけないですし、
社員を不安がらせないためにも明るく振舞うことが私の役目だと感じています。
温かな雰囲気の職場づくりを
昨年、高橋建設は8人入社するなど、建設業が今後の生活に必要不可欠な分野と認知され始めている。その中で、UIターン者サポート宣言企業に登録した理由を聞きました。
高橋さん 益田に来て暮らしていただくことは、私たちからするとありがたい話で、温かく迎え入れないといけないと思っています。
弊社に興味を示してくださった方はいろんな思いがあって、益田やこの会社に来たと思うので、初めてお会いした時はしっかり会話したいと考えています。
その上で、この街でやりたいことや何が魅力的なのかは、その土地に住んでいる人にしか答えられない部分もあると思います。そのため、UIターン者で働く先に悩んでいる方に貢献したいと考えて登録を決めました。
「自分に合う街を探してもらい、その土地で長く暮らしていけるようになっていけば嬉しいです」と話す高橋さんに、今後どんな人と働きたいのか質問してみました。
高橋さん 会社に入るからには、長く勤めてほしいですし、建設業の魅力やこの業界で頑張っていくんだとやる気がある人に入ってほしいですね。
インタビューの最後に、若い世代へのメッセージをいただきました。
高橋さん 全ての仕事に言えることですが、何のためにその会社に入ったのかや誰のために役立っているのかは大事な要素だと思うので、自分の思いをしっかり持ってもらいたいです。
仕事を長く続けられる一番の要素として、自分の仕事にプライドを持つことや自分の仕事が社会の一助になっていると気づくことが大切だと考えています。その上で、社員にこの会社で長く勤めてもらえるように温かな雰囲気を作らなければいけないと感じています。
自分が働く場所は温かな雰囲気のところがいいですよね。そういった雰囲気が作れると、会社は成長し、そこで働きたい人が集まってくると思うので、理想の環境を整えるために努力していきます。
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高橋建設株式会社
〒699-3676 島根県益田市遠田町3815番地1
TEL 0856-23-2344
FAX 0856-23-2343
HP https://takahashi-kensetu.com/
益田市UIターン者サポート宣言企業 宣言内容(高橋建設)
①大学生や若年求職者を対象としたインターンシップを実施します。
②職場体験、トライアル雇用を実施します。
③資格取得などスキルアップをバックアップします。
④子育て応援企業として子育てサポートを実施します。
⑤仕事と家庭が両立できる職場環境づくりを目指します。
⑥育児・看護休暇の積極的な取得を推奨します。
取材:一般社団法人 豊かな暮らしラボラトリー
文責:益田市人口拡大課