こんにちは!神谷ここの といいます。
私は現在、1年間大学を休学して益田暮らしを体験しています。大学での実習を機に益田市と出会い、益田市の魅力を感じて1年間暮らすことを決めた私が、益田市の素敵なイベント情報などをみなさんにお届けできればと思っております。どうぞよろしくお願いします!
さて、早速今回紹介するのは…5月12日から5月19日まで開催された、「第4回 MASUDA 石見神楽 WEEK」!(以下、神楽WEEK)
益田市が石見神楽で埋め尽くされた1週間の様子をレポートしていきます。
島根県西部石見地方に伝わる伝統芸能「石見神楽」。
伝統のある神楽を、まちをあげて堪能する1週間。「どのような1週間になるんだろう」と、わくわくが止まりません。
神楽WEEKを最大限に楽しむためにはまずは「神楽WEEKとはどのようなイベントなのか」「そもそも石見神楽とはどのような伝統芸能なのか」について知らなくては!ということで、まずは第4回 MASUDA 石見神楽WEEK 実行委員会の神田惟佑さんにお話を聞いてきました。
多様性のある石見神楽の魅力
-神楽WEEKはどのようなきっかけから生まれたものなのですか?
神田さん:「神楽WEEKのきっかけは、石見神楽が日本遺産に選定されたことです。2019年に石見神楽が日本遺産に選定された際、選定された日付である5月20日を『石見神楽の日』として制定することになったんです。
そこで、ただ石見神楽の日を制定するのではなく、その前後1週間で、益田市を石見神楽でジャックするイベントを作ろうとなり、神楽WEEKができました。1週間どっぷりと石見神楽に触れられる期間を作ることで、益田市外の人に石見神楽を知ってもらうとともに、益田市に住んでいる人たちにも、もっと石見神楽を好きになってもらいたいという想いを持っています」
-そのようなきっかけがあって神楽WEEKができたのですね。神田さんが思う、石見神楽の魅力はどのような部分なのでしょうか。
神田さん:「石見神楽の魅力は一言で言うと『多様性』があることだと思います。神楽の本質的な強さの一つで、例えば、ダンスと合わせたり、今回は松竹(株)さんとコラボしたり…元々根本の芯はあるけれど、様々なものを受け入れて、一つの演目が多様に変化できるのが魅力だと思っています」
–素敵ですね。神楽WEEKで神楽の「多様性」を観ることができるのが楽しみです。最後に神楽WEEKの見どころを教えてください!
神田さん:「神楽WEEKは今年で4回目。毎年少しずつアップデートを重ねています。全部が見どころで、選べないです。中でもオープニングとクロージングには力を入れていて、ぜひ観にきてほしいです。あとは、益田市に本店があるスーパーキヌヤで行う公演や、石見神楽見守り隊など、実行委員会のみではなく、地域の企業や警察など益田市の様々な機関と協力して運営しているので、全部観にきてほしいです。」
神田さんのお話を聞いて、石見神楽についての想いが伝わってきました。神楽WEEKでも様々なコンテンツを通して石見神楽の多様性や底知れぬ魅力が見えてくるのではないかと、さらに楽しみが増しました。
ついに第4回 MASUDA 石見神楽 WEEK 開始!
ついに神楽WEEK初日。5月12日にオープニングイベントが始まりました。
当日は雨天のため、残念ながら道中神楽ウォークは中止になってしまいましたが、キヌヤ本店での公演は大盛り上がり!
神楽WEEK開催の合図とともに、観客席に神楽の衣裳を纏ったみなさんが!軽快な音楽と共に「大江山」が始まりました。
2つ目の演目は「八岐大蛇」です!子どもたちもステージの上の大蛇に釘付け。私もついつい見入ってしまいました…!
町中で神楽に出会える!?各所での展示
神楽WEEKの楽しみはオープニングとクロージングだけではありません。
この1週間限定で、市内の至る所に神楽の衣裳展示が!煌びやかな衣裳たちが市役所や市内企業、温泉などに展示されていました。普段は間近で見ることのない伝統芸能の衣裳に魅せられて、ついつい写真を撮ってしまいます。
衣裳展示の他にも、オープニングイベントを行ったキヌヤ本店には、子どもたちが描いたかぐら塗り絵の展示が。色とりどりの神楽の絵は、どれも見ていて心温まる展示でした。
石見神楽の底力をみた1週間を飾るクロージング
神楽WEEK最終日。クロージングイベントは、島根県芸術文化センター「グラントワ」で行われました。
グラントワの大ホールの前では、神楽に関わるグッズが販売されていました。可愛いステッカーから、実際に作られた舞う道具まで、ついついほしくなるものがたくさん…!
そこから、中2階の階段を上がるとかわいい鬼の姿が!「子ども神楽体験」ということで、子どもたちが実際に神楽衣裳を纏っていました。子どもたちの楽しそうな様子に、石見神楽は小さな子どもたちにも愛される伝統芸能なんだなと実感しました。
普段はみられない舞台裏に迫る!バックヤードツアー
バックヤードツアーでは舞台の裏側をのぞいてきました。普段だったら見ることのできない舞台の裏側を、一緒にツアーを体験した子どもたちも大人たちも目を輝かせながら見ていました。私も楽屋や舞台裏にある小道具などをみて子ども心を思い出し、わくわくしながら楽しみました。
高校生による神楽公演も!
午後からは、いよいよクロージングイベント最初の公演高校生合同神楽公演「神武(じんむ)」が始まりました。
益田東高等学校と益田翔陽高等学校の有志による、神楽の舞。激しい剣舞が繰り広げられました。迫力があり、若者が神楽を舞っている姿に、なんだか勇気づけられたように感じます。
石見神楽【万雷】お披露目公演
最後は、いよいよ「万雷」のお披露目公演!松竹株式会社と石見神楽がコラボした演目、「Zipang 〜倭姫(やまとひめ)〜」です。
神楽WEEKの集大成ということで開演に向けて続々と人が集まってきました。前の席には子どもたちが集まり、今か今かと幕が上がるのを楽しみにしています。
照明と音響を最大限に活用した、迫力のある神楽。現代の技術と昔ながらの伝統が融合されている時間で、ついつい目を奪われてしまいます。七色に輝く大蛇と軽快に舞う倭姫や舞手の方々が、今でも脳裏に焼きついています。
よく「伝統は革新の連続である」といわれますが、まさにそれを感じる舞台でした。
他にも「美都温泉公演」や「こどもKAGURA祭」、「シンポジウム 『益田の石見神楽の変遷Ⅲ』」など、観に行きたいイベントがたくさんありましたが、今回は残念ながら観にいくことができず…!また来年を楽しみにしたいと思います。
神楽WEEKを通して、神楽のイメージが大きく変わりました。多くの人が関わり、伝統芸能に対して熱を持って取り組んでいる熱い1週間。神田さんがおっしゃっていた神楽の魅力である「多様性」を目一杯感じることができました。もっと多くの人に神楽を実際に観て、楽しんでほしいなと思います。
またリニューアルされていくのか!と、来年の神楽WEEKも楽しみになりました!今年足を運べなかった方もぜひ、来年遊びに行ってみてくださいね。
最後まで読んでくださってありがとうございました!
▼神楽WEEKに関する情報はこちら!
https://www.instagram.com/masudakagurabo_official/
文責:益田市連携のまちづくり推進課
文章:一般社団法人豊かな暮らしラボラトリー