益田市UIターン者サポート宣言企業 企業紹介
株式会社 NAGASE
平成22年8月に介護事業を行うために設立されたのが株式会社NAGASEです。
設立から10年が経った今、コンテンツソリューション事業にシフトチェンジし、新事業の確立に向けて活動されています。
今回は、代表取締役の永瀬 貴史さんに事業紹介や益田で働く良さについてお伺いしました。
負担を軽減するためのシステム開発
永瀬さん もともと福祉領域で事業展開していたこともあり、その知識やコネクションを生かし、福祉現場の負担が緩和されるシステムを開発することで、多くの皆さんに使っていただければと思っています。
現在取り組んでいるシステム事業は、勤怠管理や給与計算などの作業時間を削減できるようなシステムを開発しています。
勤怠管理や給与計算などの医療事務に関わる人の負担を軽減させたいと思ったのは、もともと医療現場に携わっていたからだと言います。
永瀬さん 介護事業所のスタッフの皆さんが入所者の方々に、より関わることができるよう、事務作業の負担を少しでも和らげ、入所者1人1人が良いサービスを受けられるようにするのがベストだと考えています。
現代はシステム化された世の中ですが、介護をはじめとするマンパワーが必要な現場はシステム化が遅れています。導入したくても初期投資が高かったり、サービスを入れたものの使い物にならない、あるいは負担の軽減や削減につながっていないシステムが世の中にはあるんです。そのため、過去の経験を活かして、私たちはきちんと活かせるシステムを作っていきたいです。
福祉分野に関わる中で、障がいや疾病を持たれている方・医療および介護現場に関わる方へのサポートが行き届いていないと感じていた永瀬さん。
株式会社NAGASEを経営する中で、どんな思いをもって活動しているのでしょうか。
永瀬さん 「誠意と独自の能力を発揮し、地域文化の発展と福祉の向上に努め、心豊かな生活を支援します」が弊社の経営理念です。
3つに分けて考えていくと、「誠意と独自」は人それぞれを意味しています。
ライフスタイルや価値観、考え方が個人個人で異なる中で、集合体の中にいる一人一人の個性が活かされる職場環境を作るのが「誠意と独自の能力を発揮できる状態」だと考えています。「地域文化の発展と福祉の向上に努め」は社会性です。
企業は社会の構成員であるので、社会に役立てる企業でありたいです。そして、最終的に企業価値を認めてもらい、地域に暮らす人々が豊かになったらと思っています。
ニーズに応え、結果を出していく
益田育ちの永瀬さんですが、
医療や福祉の領域に最初から関わっていたわけではなかったそうです。
永瀬さん 中学卒業後、16歳からイギリスに5年間いました。
プロレーサーとして世界2位をとったこともありますが、スポーツの世界は結果が全てだと痛感しました。会社経営も同じで、多種多様なニーズに応えて結果を出さなければいけない部分は類似しています。だからこそ、引退をして会社を起業することは無謀な挑戦だったかもしれませんが、チャンレンジして良かったなと思っています。福祉・介護の分野に辿り着いたのは、私が幼少期の頃に母が脳梗塞で寝たきりになってしまったことが大きく影響しています。それまでの介護事業には「施設に預けておけば良い」という考えがあるように感じていて、そこに違和感を覚えていました。
「母にいつか通ってもらえるような介護事業を手がけたい」その思いが起業への原動力でした。
介護領域にとびこんだ株式会社NAGASEは、順調に事業展開を進めていきます。
会社設立から10年が経ったタイミングでそれまで行っていた医療・介護事業を譲渡されます。そのきっかけをお聞きすると、永瀬さんのお父様が影響していました。
永瀬さん それまでは私が介護、父が個人の医者として医療を仕事にしていました。親子とはいえ、組織が異なるとどうしても溝が生まれてしまいます。そのため、父が個人から医療法人に切り変えたタイミングで譲渡を決めました。
医療事業の中に介護事業を取り込めば、医療と介護の距離が近くなり、利用者の方がより安心してサービスを受けられるのではないかと思ったのが決断の理由です。事業を手放すことに抵抗はありましたし、社員への説明や周囲の理解を得るのも大変でした。ただ、益田や日本の人口が減ると、これから高齢者人口も減っていくことも予想されます。その状況で生き残るためには、介護事業を単体で運営するよりも医療・介護セットで運営していく方がサービスを継続していけるのではと考えました。
みんなで一緒に考えて作りあげるスタイルを目指しているという株式会社NAGASE。そもそも、なぜ永瀬さんは益田で事業展開しようと思ったのでしょうか。
永瀬さん 私は海外10ヵ国以上に行ったのですが、故郷・益田が一番魅力的な都市だと感じたんです。世界のいろいろな街を見てきた中で、やはり生まれ育った街には特別な魅力がありますよね。
益田で事業展開する上で、親以外の幼い頃からお世話になっている人をはじめ、いろいろな人との繋がりが大きかったです。結婚し、益田に戻って10年になりますが、益田を離れようという気持ちは全くありません。益田にある魅力は簡単に消されるものではないので、私は益田を良い街だと誇りを持って言えます。
豊かな暮らしづくりに貢献したい
益田を離れ、世界各国で生活したのちに益田に戻られた永瀬さん。
そんな永瀬さんに、益田で働く良さについてお伺いしました。
永瀬さん 私自身、仕事とプライベートは50:50でなければいけないと考えています。それを踏まえると、益田は仕事とプライベートが両立しやすい街だと思います。
自分自身が今まで介護の仕事をする中で、夜遅くまで働いていたことがかっこいいと思った時期もありましたが、それだと長く続きませんし、人としての魅力が偏ってしまいます。UIターン者サポート宣言企業の宣言内容にもありますが、仕事とプライベートでちょうどよいバランスを保ちながら、それぞれのライフスタイルに合わせた働き方を選んでもらいたいです。
忙しさ100%にするのではなく、ストレスフリーな環境を整えたいと考えている永瀬さんは、年齢関係なく楽しんで生活している方と一緒に働きたいそうです。
インタビューの最後に今後のビジョンを伺うと、「熱く語っていいですか」と話し始めてくださいました。
永瀬さん ある程度のルールは必要だと思いますが、行き過ぎたルールはその人らしい仕事を阻害する可能性があるので、働く人のモチベーションを生かした職場を作りたいですね。
海外で経験したことや経営経験をふまえ、前例踏襲ではなくクリエイティブな発想を含んだ「あったらいいな」と思うサービスを社会に提供し、暮らす人たちが豊かな暮らしにつながればと思います。
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株式会社 NAGASE
〒698-0023
島根県益田市常盤町7-19 常盤ビル102号室
TEL 050-3503-9479
FAX 0856−23−0563
HP https://nagase-ltd.jp/
益田市UIターン者サポート宣言企業 宣言内容(株式会社NAGASE)
①大都市にはない、「Work Life」の魅力を感じてもらえる職場環境
②リモートワークにも対応できる職場
③ライフスタイルに合わせた働き方選択
取材:一般社団法人 豊かな暮らしラボラトリー
文責:益田市人口拡大課