2021年2月9日 (火)

仕事,UIターン者サポート宣言企業益田20地区,高津

後世に残り続ける仕事を

UIターン者サポート宣言企業 社員紹介
株式会社昭和測量設計事務所 倉本 良子さん

広島県出身の倉本 良子さんは、高校時代に土木の勉強をしていたこともあり測量の道に進んだといいます。そんな倉本さんに、仕事の楽しさや、移住者だからこそ気づく益田の良さなどをお聞きしました。

測量の魅力に気づいた学生時代

倉本さん 中学生の時、将来の目標は特にありませんでした。
そんな時、土木の仕事をしていた父親から「これからは女性も土木の仕事をするようになる」と言われたのがきっかけで、土木を学べる高校に入学しました。

高校時代に学んだことで印象に残っていることについて、伺いました。

倉本さん 入学した当初は、道路を作ることが土木の仕事だと思っていたものの、それ以外については何をするのか全く知りませんでした。
そんな中、わたしが高校生活で一番興味を持ったのは測量でした。測量を教えてくれた先生の説明がわかりやすく、実習が楽しかったこともあり、次第に興味を持つようになりました。

また、測量の資格取得をするため、授業前の朝の時間を使って半年間本気で勉強をしていくうちに、測量の奥深さを知りました。

高校時代の先生がきっかけで測量にハマっていったという倉本さん。
具体的にどんなところに奥深さを感じたのでしょうか。

倉本さん 土地の形を測っていって、最終的に地図が出来上がるところに興味を持ちました。
地図は残るので、何か形に残せるところがいいなと思ったんです。

高校卒業後は好きな測量を極めたいと思い、専門学校の道を選んだ倉本さん。
測量を教えてくれた先生の存在が大きく、測量の道以外の選択肢はなかったといいます。

次に、専門学校で印象に残っている出来事についてお聞きしました。

倉本さん 在学時に印象に残っていることは、2年生の時に先生の紹介で北海道に2週間実習に行かせてもらったことです。

当時のクラスメイトの女子3人で、山での現場実習をさせてもらいました。実際に山に行き、杭を打って測量をしたり、図面を作ったりすることを体験したのが専門学校の時の一番の思い出ですね。

現場仕事がしたいという思い

専門学校卒業後、ここ昭和測量設計事務所に入社した倉本さん。
会社に入社したきっかけを教えていただきました。

倉本さん わたしが就活をしていた時は、広島で何社か求人募集はあったものの、そもそも土木職に女性が少なかったので「補助」という形での求人がほとんどでした。

しかし、わたしは現場での仕事もやりたいと思って、県外に目を向け始めた時に、この会社に出会いました。

実際に話を聞いたり職場を見学した際に、女性の方々が補助としてではなく、プロとして働いており、また職場の雰囲気も良かったため、ここを受けることに決めました。

移住当初は、益田に対してどんな印象を持っていたのでしょうか。

倉本さん ずっと実家にいたので自立したいと考えていて、一人暮らしをして人生経験を積むこともいいなと思いました。
自然が多いし、お店や病院など生活に必要な施設も近くにあるので、生活のしやすさや暮らしやすさを感じていました。

現在、倉本さんは、測量やドローンでの空撮、図面等の作成から成果品を製本するなど、幅広く仕事をしています。最近、再び現場に出始めたという倉本さんに、仕事を始めた当時のことや仕事のやりがいについてお聞きしました。

倉本さん 入社した当時は、学校で勉強する内容はあまり役に立たないのだと思いました。パソコンの基本動作は学んでいたけれど、分からないことが多すぎて。この会社に入ってから、ほぼ一から学び直しました。

この会社で働き始めて今年で21年目になりますが、最近再び現場に出るようになりました。働き始めた当時よりも技術が進化しているので、一から覚えなければならないことはあるものの、それを覚えてできるようになることが今のやりがいです。

また子どもとのドライブ中に、たまたま自分が関わった現場の近くを通る際に、「ここをお母さんが測量したんだよ」とか、夫も設計技術者として一緒に働いているので、「お父さんがこのダムを考えたんだよ」と伝えると、子どもがわたしたちの仕事に興味を示してくれるのが嬉しいですね。

測量の専門学校は、仕事に順応できるための「学ぶ力」を身につける場所。
測量も設計も入社後に一からスタートとなるため、土木学科を履修しておいたほうが良いものの、入社するのに学部は問わないのだと言います。

人との縁を大切にする

そんな倉本さんに仕事外の時間で楽しまれていることをお聞きしました。

倉本さん 知り合いから誘われて、バドミントンやカヤックなど幅広い活動をしているクラブ(Pegasusクラブ)に入会しました。そのサークル活動の1つにバドミントンがあり、週1回子どもと一緒に参加しています。また最近では、高津川でカヤックを体験してきました。

いろんな人と出会って、自分の人脈が広がったり、子ども同士のつながりが生まれたりするのはいいですね。

仕事外の時間をアクティブに楽しまれている倉本さん。それが仕事にいきていると感じる瞬間はあるのでしょうか。

倉本さん 仕事外で知り合った人と仕事でばったり会ったときは、話しやすいというのはありますね。

初対面だとお互いに遠慮することがありますが、知人ですとサポートをしてもらえることもあるので、そういった点は大きいです。

仕事でも仕事外でも充実した時間を過ごされている倉本さんに自身が大事にしている価値観・これからやってみたいことについてお聞きしました。

倉本さん 益田に来て感じることですが、人の縁が大事だなと思います。

会社の先輩には、旅行などオフの楽しみ方を教えてもらいました。また結婚し子どもが生まれ、子どもを保育園に預けていましたが、休日出勤や遅くまで勤務する場合でも快く預かっていただいていました。たくさんの人に助けてもらっているからこそ、今この仕事を続けられているのだと感じています。

女性社員も何人か入社してきたので、「補助」という形ではなく、女性だけで現場作業したり、業務の責任者として任されるといいですね。

周りのサポートを感じながら人の温かさを感じている、倉本さん。
移住して長く生活しているからこそ感じる、益田の良さについて伺いました。

倉本さん すごく環境がいいなと感じます。
ここは海も近く、少し行けば山もあります。空気が綺麗で、海の幸も山の幸も美味しいので、活動するには最高の場所だと思いますね。

最後に、若い世代に対して伝えたいことをお聞きしました。

倉本さん 若いときにしかできない経験がたくさんあると思うので、やってみたいと思ったことに挑戦してほしいです。

私自身、やりたいと思っていたのになかなか一歩を踏み出せず、
「やりたいと思ったときにやっておけばよかった」と最近よく思うので、「やりたい」と思ったらすぐに挑戦してもらいたいですね。

取材:一般社団法人 豊かな暮らしラボラトリー
文責:益田市人口拡大課

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