2021年1月13日 (水)

仕事,UIターン者サポート宣言企業益田20地区,都茂

地域になくてはならない企業へ。

UIターン者サポート宣言企業 企業紹介 株式会社 石見造園

2015年8月に設立し、従業員8人で益田市の美都を中心に事業展開している
株式会社石見造園。
造園業に携わる人の生き方に触れる機会を作りたいと思い、
代表取締役の野村 大輔さんに事業内容や企業として大切にしている思いを伺いました。

川の隣に立っている男性

中程度の精度で自動的に生成された説明

お客様のニーズに合わせた仕事を届ける

野村さん 石見造園は造園業はもちろんですが、基礎工事・左官工事・エクステリア工事といった建物を建てる以外のことは全てやっています。そのため、造園会社にしては幅広い事業を展開していると思います。

「工事」とは別に「業務」という管理する部分も事業展開しており、庭園や街路樹などの剪定や伐採などを行っていますが、どちらも間違いなく職人が不足する時代になるので、造園という専門職をメインにやっていこうかと思っています。

個人邸の外構工事やガーデンリフォーム工事、さらには寺院の造園工事など様々な仕事をお客様の要望に合わせた形でデザインの提案をし、施工・管理を自社で行っている石見造園。

野村さんが造園業と出会ったのは、高校時代の就職活動で進路担当の先生から浜田の造園会社さんを紹介していただいたことがきっかけでした。

社会に出て自由になりたかった

野村さん 高校3年生の7月に野球部を引退したので、進路について考える時間はありませんでしたが、社会に出て自由になりたいと思っていました。そんな時、進路担当の先生から、益田産業高校の先輩が経営している造園会社を受験したらどうかと提案を受け、その会社に就職を決めました。

入社から半年間の鹿児島研修が仕事も仕事外の時間もすごく楽しかったんです。先輩にいろいろな場所に連れ回してもらったことで、自分で稼いだお金を使うことの楽しさを知りました。そして、研修が終わり、初めて地元で働くことになった時に「この仕事なら独立して生活していける」と直感で思いました。

その後、高校のOBである社長さんに独立したいと打診をし、
紹介してもらった広島の造園会社に転職をした野村さんは、6年間かけて造園業に関する知識を蓄え、25歳の時に益田に戻ることを決意します。

野村さん 独立をして絶対にやっていけるとは思わなかったものの、根拠のない自信はありました。それに加えて、今の妻と結婚をしていたことも益田に戻ってきた大きな要因でした。

広島から無一文で帰ってきたので、父親に譲ってもらった軽トラック一台からのスタートでした。現場仕事しかしていなかったため、パソコンの使い方が分からず、営業をどうやってするのかも分かりませんでした。
仕事を得るために最初の時期は、庭のある家に庭の木を剪定させてもらえないかとアポ無しで訪問を続けていました。それを続ける中で、どうやれば仕事がもらえるのかを学んでいきました。

アポなし訪問で得た「小さな仕事こそ大事にする」という考え

仕事を得るためにアポなし訪問を始めた野村さん。
アポ無しでの訪問を続ける中で自身の考えに変化が生まれたそうです。

野村さん 現場によっては数千円〜数万円の現場もあります。
しかし、会社を立ち上げた当初はそういった小規模の現場に助けてもらい、それを積み重ねてきたからこそ自分の生活ができると身を持って体感できたので、自分たちの会社がどれだけ大きくなっても現場の大小に関わらず仕事をしていきたいという思いは今も昔も変わりません。

仕事がいただけるようになり、従業員が増えていく中で、経営者である私が一番大切にしたのはお客様ではなく社員でした。
お客様はもちろん大切ですが、一番大切なのは社員だと考えた時に福利厚生の面から法人化した方が良いと感じましたし、従業員に石見造園で働いていると自信を持って言える環境づくりをしなければと考えて法人化しました。

美都で育ったからこそ、この地域に貢献したい

多くの中山間地域と同様にこの美都でも少子高齢化による過疎化が進み、地域経済の衰退が続いており、このまま何もしなければ、まちが消滅してしまうかもしれない。

美都地区出身の野村さんは、生まれ育った美都の人にお世話になったからこそ、この地域への思いが人一倍強いと話します。

野村さん 美都のためなら何でもやりますし、この美都に会社を立ち上げたのも美都を活性化させるためという意味合いが大きかったです。私は迷惑をかけたり助けられたりしながら地域のおじさんやおばさんに育ててもらったという思いが強く、会社を立ち上げた時も「大ちゃん、頑張れよ」と応援してくれました。

美都は人口が減少し、活気がないと感じていたので、それならば自分たちの世代が先頭に立つことで地域に貢献できたら何か恩返しになるのではないかと思っています。

自身がUターン者として美都のためにという思いで活動していることもあり、
UIターン者サポート宣言企業にも登録をしたそうです。

野村さん 美都で働ける環境を整えて、そこにマッチする人がいればいいなと思っていました。地域の方から声をかけていただくことが私自身のやりがいであり、社業を通して自分がやっていることに応援してくれて、喜んでくれるのが嬉しいんです。この業界は、組織でないと生き残れないと思うので、強靭な組織を作るためにも一緒に働いてくれる人がいたらいいなと思っています。

ここまで会社のことや地域のことについて聞いてきましたが、
石見造園で一緒に働きたい人、大切にしている考えについてお聞きしました。

野村さん 技術がなくても良いので、挨拶をはじめとする礼儀作法が出来る人と働きたいです。例えば、隣の家に剪定したゴミが落ちてしまった時に隣の家に挨拶に行くというのは当たり前じゃないですか。でも、その当たり前なことが当たり前にできる人材でないと、私は採用しないと思います。

その上で、私は道具を大切にしない人は何の仕事をやらせても上達しないと考えます。職人として人として、自分の家族や社員も含めた人やモノを大切にできないとお客さんのモノも大切にはできないですし、仕事をやっていてもうまくいかないと思います。

優先順位がお客様第一だといけないと思っているので、まずは自分に近い存在である奥さんや子供、彼女彼氏を大事にできないと社員の仲間を大切にできないですし、それが出来ていないとお客様を大事にできないですよね。

最後に、今後のビジョンについてお伺いしました。

野村さん:この地域になくてはならない存在になりたいと思っています。
そして、地域から必要とされる会社になるために社業を通して地域に貢献していきたいと考えています。

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株式会社石見造園
〒698-0203
島根県益田市美都町都茂1942-1
TEL:0856-52-3099
FAX:0856-52-2661

益田市UIターン者サポート宣言企業 宣言内容(株式会社 石見造園)
①美都町から島根を代表する企業を目指します。
②活き活きと活躍できる「場」を提供します。
③一致団結、若い力で田舎を盛り上げます。

取材:一般社団法人 豊かな暮らしラボラトリー
文責:益田市人口拡大課

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