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大見工業株式会社 島根益田工場 三原 紫輝さん
大見工業株式会社で働く、三原 紫輝さんはこの会社で働き始めて5年目。
そんな三原さんに、普段の仕事の様子や幼少期から打ち込んでいた神楽についての思いを伺いました。
幼少期から神楽が身近にあった
三原さん 益田出身で、今年で23歳になりました。
小学校に入る前からずっと神楽をやっていたので、幼少期から神楽に打ち込んでいました。
久々茂保存会に属している三原さん。
神楽にハマったきっかけや神楽が楽しいと感じるポイントを聞いてみました。
三原さん わたしの祖父が久々茂保存会の会長をしていたこともあり、幼い頃から神楽を見ていました。また、神楽の練習が家のすぐ近くにある練習場でやっていたので、そこについて行き、気付いたときには神楽を始めていました。
わたしは人前に出ることはあまり得意ではないのですが、神楽はやっていてすごく楽しいので、自分が満たされる気分になります。
また、神楽は面をかぶって踊りを舞うのですが、慣れるまでは恥ずかしさがあったものの、今は人前で披露することにも慣れました。
益田東高校で高校生活を過ごした三原さんは、高校時代も神楽に熱中していたそう。
そもそも、今の仕事である、ものづくりや工業の分野に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか。
三原さん もともと興味があったわけではなかったのですが、祖父が車庫を自分でつくるなど、ものづくりが好きだったこともあり、家にいろんな工具がありました。その工具類を見て、どうやって作るんだろうと興味を示していたのかもしれません。
小学校の時は図工が好きだったので、祖父と一緒に何か作ることも多くありました。
ものづくりも神楽もきっかけは「祖父」だったと話す、三原さん。
そんな三原さんはなぜ今の会社に入社することになったのでしょうか。
三原さん 益田で神楽を続けたいという思いがあったので、就職をすることは決めていたものの、具体的に会社を決めていたわけではありませんでした。
そんな時に、学校の先生が「大見工業は出来たばかりで、従業員も若いからコミュニケーションがとりやすいし、仕事もやりやすいのでは」と推薦してもらい、受けてみようと思いました。
できたときの達成感がたまらない
先生からの勧めもあり、大見工業に入社することになった三原さん。
入社前のイメージと実際に働き始めに違いがあったのか、現在の仕事内容についてお聞きしました。
三原さん 普段は、ドリルの研磨をしています。大まかな形ができた製品を穴が空きやすくなるように、機械を使ってプログラムを入力し、研磨をしています。
設定した数値通りにやれば毎回うまくいくわけではなく、作業する日や研磨する商品によって数値が変わるので、難しいです。先生にコミュニケーションが取りやすいと言われましたが、実際に働き始めてコミュニケーションは取りやすかったですね。入社当初からいろんな先輩方が話しかけてくれたので、どんどん打ち解けていきました。
この仕事のやりがいについてもお話しいただきました。
三原さん 他の従業員と比べて、自分のやつがいいなと思ったり、新商品の研磨をした際に何度か失敗をしながらも最後にいいものができたときは達成感を感じますね。
新商品に関われることは、新しい刺激でもあり、楽しみでもあります。
これが自分にできるのだろうかと不安に思いながらも、できたときの達成感はすごいです。
こちらで働き始めて5年目。
三原さんにも後輩ができ、苦労することもあるそうです。
三原さん 教えることって難しいなと感じます。
今まで教えた経験が全くなく、どうやって伝えれば良いのか苦労しましたね。砥石に製品をあてて、製品と砥石との距離を出さないといけないのですが、そこが感覚によるところが大きく、どれぐらい製品に砥石をあてるのかによって寸法が変わってくるので、それを言葉で教えるのには苦労しました。
その時は、自分が先輩に教えてもらったことを伝えて、それでもわかっていなそうであれば、自分が普段どうやってやっているのかを考えて、やりやすい方法を教えるようにしています。
神楽で培った忍耐力が仕事につながる
後輩に仕事を教えることで、自分の成長につながり、仕事の効率が上がったと話す三原さん。仕事外で打ち込んでいる神楽が仕事に活きている部分はあるのでしょうか。
三原さん 忍耐力が活かされていますね。
集中というところもですが、神楽は1時間ぐらいの演目を約20kgの重い衣装を着て動き続けるので、体力を使います。そこでどれだけ我慢できるかというところが、8時間仕事をするときに集中力を維持し続けることにつながっています。
最後に、三原さん自身が仕事で大事にしている部分とこれからのビジョンについて教えていただきました。
三原さん 仕事では製品の完成度を高めて、よりよい製品をつくることを心がけています。不良品がお客様に流れてしまったことで、大変な問題になった経験から、どこを重点的に確認すれば良いのかを意識しています。
失敗したことをもう一度繰り返さない。同じ失敗をしないように心がけています。これからの仕事のビジョンですが、何があってもラインを一人で見れるようにしたいですし、自分が担当しているところは責任を持ってやりたいです。
神楽での目標は、神楽を全国に広めることですね。祖父は海外公演をした経験もあるので、わたしもいずれは海外で神楽を広めたいなと考えています。
神楽の認知度が高まった結果、益田に観光客が増えればもっと街が発展するのではないかとわたしは思っています。石見神楽は、益田や浜田に来ないとなかなか見れないので、少しでも興味を持ってもらって、観光客が増えればいいですね。
取材:一般社団法人 豊かな暮らしラボラトリー
文責:益田市人口拡大課