2021年2月3日 (水)

仕事,UIターン者サポート宣言企業

お客様に満足のいただけるサービスを地域の人へ。

UIターン者サポート宣言企業 企業紹介 日精販有限会社

皆さんは、工事現場などでコーンやバリケード、方向指示板を一度は見たことがないでしょうか。そんな工事用安全用品や測量機器の販売などを行っているのが日精販有限会社です。

今回は、4年前に親族外承継という形で3代目社長に就任した 中野 純さんに企業紹介およびご自身の会社や地域への想いを伺いました。

学んだことを仕事に活かしたい。

中野さん 昭和49年創業で、現在の従業員は10名です。主に測量製品やシステムの販売・レンタル、ICTを活用した製品の販売・レンタル、工事安全保安用品・工事看板をはじめとするオリジナルの看板の制作等を行う中で、特に測量機器システム・ICT技術に力を入れています。

生まれも育ちも益田という中野さんが今の会社と出会うきっかけは、高校時代だと話します。

中野さん 高校は益田農林高校(現:益田翔陽高校)でしたが、土木に関して学ぶ中でCADシステムにのめり込んでいました。その中で「安定している公務員になりたい」「高校で学んだことを活かしたい」という思いから、土木技術管理に指導者的立場として携わりたかったのですが、家庭の事情により進学ではなく就職という道を選ぶことに決めました。

県外就職か県内就職か。
悩んでいたときに決め手となったのは初代社長との出会いだったそうです。

中野さん 最初は県外就職を考えていましたが、家族や先生と話す中で県内就職へ思いが傾き始めたときに、学校へ営業で出入りしていた初代社長と出会いました。そこで若手社員募集の求人があり、猛アプローチを受ける中で自分を必要としてくれると感じたと同時に学んだことを活かせる環境がここにはあると思い、入社しました。もうかれこれ27年目ですね。

入社した当時、コンピュータシステムの登場により、システム構築を測量機器業界に根づかさねばならないと感じ、建設業を中心に測量機器のシステム構築をしたところ、益田圏域を中心に普及させることができたそうです。

将来の夢であった「社長になること」

お客様の信頼を獲得し始め、トップ営業マンとなったタイミングで中野さんに「跡継ぎ」の話が舞い込みます。

中野さん 引き抜きの話もある中で、入社8年目になると遠回しですが「あとは任せたぞ」というアプローチもありました。小学校の時の将来の夢に「社長になること」を書いていたのもあり、夢の実現のために動いていた自分にとって嬉しい話でした。

元々やっていた人と親族外の人がやるのでは違いが生まれ、外部からの見方や評価が変わってくるのですが、私自身が地域貢献活動や経済団体での活動といった仕事外の活動を行っていたことや会社へのこれまでの貢献度もあり、異論なく継ぐことができました。

「学ぶ」を様々な視点で捉えてほしい

社長になるために何をすべきなのか考え続ける中で、お金は「管理する」と「稼ぐ」という2つの視点を身に付けること、さらには学び続けることの大切さを感じていた中野さん。企業として営業活動だけでなく、職業講話や職業体験の受け入れといった社会貢献活動を行う理由を聞いてみました。

中野さん 子どもたちに「なぜ学ぶのか?」を感覚的に体現して欲しいと考えています。中学1年生の時から新聞配達のアルバイトをした経験が「お金を稼ぐためにはどうするのか?」を学ぶきっかけになりました。

今はいろんなものがすぐに手に入りやすい環境にあるので、生活困窮者は少なくなってきている実態があります。その中での問題は、社会に出て大人になって働けない人がいるということです。私は学んだことが全く活かされていない世の中が悔しく、自分の身近なところからできることをしたいという思いで職業講話やインターンの受け入れをしています。なぜ学ぶのか?を学ぶだけではなく、仕事を通じて何が得られるのかを考える上で、選択幅や視野が広がればいいなと思っています。

活躍できる舞台を提供し、チャレンジを応援する

職業体験やインターンシップとして中高生の受け入れを行う一方で、益田市が定めている【UIターン者サポート宣言企業】に登録しています。
UIターン者の受け入れを行っている理由にも迫りました。

中野さん 益田にも魅力ある企業があることを知って欲しいという思いがありました。20代の若者を3人雇用していることもあり、UIターンの人が益田で仕事を見つける際の選択肢を一社でも広げられ、益田の外で学んだことを活かせる受け皿になればという考えで、登録をしました。
益田には何も仕事がないと話す人がときどきいますが、企業努力が足りないために企業情報や魅力が伝えわっていないだけなのです。自社を通じて能力も生かせるし、会社自体も成長できるというのはお互い様ですよね。

UIターンの人も活躍できる場があることを知ってもらいたいと語る中野さん。
益田に拠点を構える企業として、今後一緒に働きたい人材とこの地域への想いについてもお話しいただきました。

中野さん うちの会社で成長したいとやる気のある人、あとは真面目な人がいいですね。「お客様に満足のいただけるサービスを提供します」という社長としての私の思いが最近は社員の中にも浸透し始めていると感じます。

経済的発展の支えになればという思いはありますが、それと同時に若者のチャレンジを応援していきたいです。私以外の社員も子供にスポーツを教えたり、地域の若者として頑張っている者もいます。このように自ら行動を起こせれば、個人レベル・グループレベルに広がり、それが地域レベル・益田市レベルになっていくのは考えられますよね。

日精販有限会社

最後に今後のビジョンについて伺いました。

中野さん 静かで寂しかった社内の雰囲気が音楽をかけることで和やかになったり、整理整頓の習慣をつけることで綺麗になりました。最近は、社内の雰囲気が良くなったことで社員自ら出社時間を早めて色んなことを行う風土も出来つつあります。
お客様に喜ばれることが重要ですが、その前にここで働く社員がこの会社に働けてよかったという想いを持ってもらうために対価報酬や環境整備の観点などの面から精進したいです。

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日精販 有限会社
〒698-0042
島根県益田市中吉田町364番地1
TEL 0856-23-2155
FAX 0856-23-0845

益田市UIターン者サポート宣言企業 宣言内容(日精販)
①高校生、大学生、求職者を対象とした職場体験やトライアル雇用を実施します。
②ワーク・ライフ・バランスを推進し、定着しやすい職場環境を構築します。
③資格取得やスキル向上を図れるよう支援します。

取材:一般社団法人 豊かな暮らしラボラトリー
文責:益田市人口拡大課

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