道川公民館 館長

三好 成子

やらにゃあいけんことを、おもしろく。

大学を卒業してからずっと、教員の世界で生きてきました。「勤務先の地域に住み、その地域の子どもや保護者と生活をともにする」という思いのもと、結婚後に移り住んだ道川を35年も離れて過ごしてきました。今、この地域でいろいろなことに取り組んでいるのは、私が道川を離れている間、親を見守ってもらった地域に対して、身の丈にあったお返しをしたいという思いからです。
教員を退職してから公民館に勤務し、地域の中の、なんとかしなくちゃいけないなということがいろいろ見えてきました。でも、それを、大変だ大変だとやっていては苦しくなる。解決しないといけないことと、自分たちが楽しいと思えることを重ねながらやらないと続かない。そう思って、仲間たちとこれまで楽しくやってきました。
地域に残る美濃地屋敷を活用して食事を振る舞う「美濃地邸食」の取組も、仲間で、いろいろなところへ食べ歩きに行くことから始めました。1年間かけてあちこちに出かけ、その度にああしようこうしようと話合い、ワクワクしながら思いを形にしました。この取組が12年間続いているのも、やはり「まず、自分たちが楽しむ」ということを仲間と大切にしてきたからだと思います。
何より嬉しいのは、何かしようとなった時、周りの人たちが、「いいね、やろう」とすぐに応えてくれることです。何事も、役割はみんなで分け合って、あんたじゃなきゃだめなんよ、という関係性を大切にしてきました。任せられたら、人は意気に感じるものです。誰かが無理矢理に引っ張るのではなく、一緒につくっていく。それが、長く続けたり、次の世代の人が育ったりする秘訣だと思っています。

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