助産師
山本 喜久子
命を支え、繋げるために。
出産を機に、子育てに専念するため、勤務していた病院を退職しました。家族を中心とした周囲からのサポートが本当に心強く、有難さが身に沁みる日々でした。それと同時に、母親友達との会話の中から、母子で家にいる時間が長く、孤立感を抱く母親が非常に多いことに気付いたんです。「産後うつにもつながる母子の孤立を防ぎたい」という思いを強めた瞬間でした。
『これから赤ちゃんが欲しい』『赤ちゃんを亡くした』『子どもの発達が気になる』。母子に限らず女性が安心できる居場所づくり、繋がりづくりを目指して、自宅に助産院を開業したのは、市内で唯一の助産院が閉院した2009年でした。
今、助産師仲間と取り組んでいる「命の授業」ではのべ10万人の子どもたちと出逢ってきました。「命」について知り、考えるということは、「自分自身」を知り、考えるということでもあります。かけがえのない「自分」を大切にして生きて欲しい。そして、同じようにかけがえのない「他人」も大切にして生きて欲しい。そして、いつか「命のバトンパス」をしていく時、あなた自身がその命を愛し、支える存在になって欲しい。
そんな願いを持ちながら、今日の出逢いを楽しみにしています。