探しものは身近に在る。

サウジアラビア、アメリカ、ブラジル…世界各国を舞台に石見神楽を演舞することになるとは、幼い頃には思いもしませんでした。石見神楽という「芸術」を介して異国の方々とも文化交流ができ、言葉の壁すらも超えることができるんです。自分の持てるありったけの情熱を注いできた石見神楽から、今やエネルギーをもらいながら充実した日々を送ることができています。私たちにとって石見神楽はもはや「生活の一部」なんです。
益田を離れたからこそ気付くこともあります。都会には都会の便利さがある一方で、ひと付き合いや人情味ある地域の温かさなど、ふるさと・益田の良さがはっきりと分かりました。銭金だけではなく、仲間に頼ったり頼られたりする中で、笑顔と笑い声に包まれながら自分らしく暮らしていける故郷。ここ益田市が私たちの「居場所」です。
都会と比べれば、無いものは無い。けれど、在るものは在る。
今後は、社中の代表としても互いに切磋琢磨しながら、石見神楽を守り、石見神楽を伝え、石見神楽に挑戦していきたいと思っています。