中学校教師

渋谷 憲朗

苦しい時こそ、笑う。

苦しい時に苦しい顔になることは当たり前のことで、苦しい時こそ笑うのです。この心がけが運命を変えることをこれまでの経験から学びました。
教員と子どもの信頼関係を築くことが困難な時代もありました。そんな苦しい状況の中、私は全ての子どもたちから好かれる教員を目指し、全く上手くいかずに自暴自棄にも陥りました。苦しい中、私を助けてくれたのは、懇意にしていた料亭の主人の言葉でした。
「日々研鑽し信念を持って調理し6割の人が認めてくれれば商売繁盛」
信念を持たずに、媚を売ってまでも皆に好かれようとすれば、より良い人間関係は築けない、ということだと思いました。私は、自らの研鑽は勿論のこと、相手の立場に立って本音で対話することにより、一人一人の子どもたちとの信頼関係が徐々に生まれてきました。
そして、子どもたちの小さな変化に寄り添えるようになった時、初めて、生徒の眼差しや行動が、見違えるほど変わったんです。その時の喜びは、何物にも代えがたいものでした。
人生は「やったことのないこと」の連続です。不安や苦しさを感じることも多々あるでしょう。でも、そんな時こそ笑ってみるのです。その心がけひとつで状況は大きく変わります。すべては、自分の心が決めることです。運命を変え、人生を変えることができるのは、結局、自分自身なんでしょうね。

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